ボブを飼う前に、マーガレットと言う名前のしまリスを飼っていました。 マーガレットはまだ赤ちゃんリスだったので、ひまわりの種などは食べられず、 もっぱら『リスちゃんのまんま』というクッキーみたいなものを、私が水でふやかして 食べさせていました。 マーガレットはケージ(かご)の中に入れておいた餌はあまり食べず、私が直接与えた 餌を私の手のひらの上で食べることが多かったです。それでもそんなにたくさんは 食べられずに、『リスちゃんのまんま』を3枚くらい食べるとお腹がいっぱいになるらしく、 手に持っている餌を不意に放して、ぴょんぴょんとケージの中に帰ってしまいます。ケージの中は ヒーターが入っていて、マーガレットはヒーターの上で寝てばかりいました。 マーガレットは『まんま』の他にはりんごを食べました。りんごは私が包丁で1cm角くらいに 切って与えるのですが、その時マーガレットを手にのせていては包丁が使えないので、肩の 上にマーガレットをのせてりんごを切っていました。何度かそうしているうちにマーガレットは 肩にのればりんごがもらえると思ったらしく、りんごが欲しくなると私の肩によじ登ってくるよう になりました。私が切ったりんごをマーガレットの方も見ずに肩の上で渡すと、すぐにマーガレット が受け取り、耳元でシャリシャリとかじり出すのが聞こえました。今でも、マーガレットが私の 肩に登ろうとして、ベッドに座っている私を見上げていた姿をよく思い出します。 上の写真はマーガレットのたった一枚きりの写真です。他にもたくさん写したのですが、現像したら カメラが近過ぎて全部ぼやけていました。食べているのはにんじんです。私が大きく切りすぎた ので、手に持つことができずに少し食べずらそうですね。 マーガレットが死んだのは飼いはじめてわずか10日後のことでした。夜、仕事から帰ると いつもはこの時間は熟睡中のマーガレットが珍しくケージから出てきました。私は、余程りんご が食べたいのかとも思いましたが、どうも様子がおかしいのです。いつもはケージの天井の出入り口 からホイホイとひと飛びで出てきて私の足にすがりついてくるのに、その日はケージを内側から登る のもつらそうで、やっと出てきたと思ったら私のところへたどり着く前に、へたり込んでしまったのです。 これはただ事ではないと、私は急いでへたり込んでいるマーガレットを拾い上げてりんごを与え、 『まんま』を与え、普段は与えない水も与えてみましたが、何を与えてもマーガレットは一度は食べよう とするのですが、すぐにやめてしまいます。 風邪をひいたのかとも思いましたが、朝はいつもと全く変わりなかったマーガレットがそんなに急に……。 結局どうすることもできず、私はマーガレットを自分の腹の上にのせて手のひらで覆っていましたが、 最後にシッポをゆらりとなびかせて、それきり動かなくなりました。私は、これが本当の腹上死だなあ、と ぼんやり考えていました。 そのあと、私は死んだマーガレットの体をあちこちひっくり返して眺めていたところ、口の中の歯の向こう側に 小さな四角い木屑が入っているのを見つけました。ペットショップで買ったケージの床に敷く木の小片です。 このわずか2ミリ四方の木屑のせいでマーガレットは餌が食べられず命を落としたのです。そしてその時に なって私は思い出しました。マーガレットは一度私の前で口を大きく開けたのでした。その時はマーガレット は怒って私に噛みつこうとしているのかと思ったのですが、実は必死で私に木屑の存在を訴えていたのか と思うと、分かってあげられなかったことが今でも悔やまれます。 こうしてマーガレットはこの世を去り、私はマーガレットの身代わりにボブを買ってきました。 ボブは、買ったのはマーガレットより後ですが、生まれたのは先でずっと売れ残っていたらしく、 マーガレットより大人で、しかもめっきり丈夫で、木屑の1枚や2枚は飲み込んでしまいそうな たくましさがあるので、安心といえば安心です。 最後に、ボブがどうしてメスなのにこんな名前なのかというと、私がマーガレットを買うときに、 メスだったらマーガレット、オスだったらボブにしようと決めており、メスだったマーガレットには 相応の名前が付いたのですが、ボブのときは急だったために新しい名前を考える時間がなく、 とりあえず余った方のボブとしたのがそのいきさつです。
ボブを飼う前に、マーガレットと言う名前のしまリスを飼っていました。 マーガレットはまだ赤ちゃんリスだったので、ひまわりの種などは食べられず、 もっぱら『リスちゃんのまんま』というクッキーみたいなものを、私が水でふやかして 食べさせていました。
マーガレットはケージ(かご)の中に入れておいた餌はあまり食べず、私が直接与えた 餌を私の手のひらの上で食べることが多かったです。それでもそんなにたくさんは 食べられずに、『リスちゃんのまんま』を3枚くらい食べるとお腹がいっぱいになるらしく、 手に持っている餌を不意に放して、ぴょんぴょんとケージの中に帰ってしまいます。ケージの中は ヒーターが入っていて、マーガレットはヒーターの上で寝てばかりいました。
マーガレットは『まんま』の他にはりんごを食べました。りんごは私が包丁で1cm角くらいに 切って与えるのですが、その時マーガレットを手にのせていては包丁が使えないので、肩の 上にマーガレットをのせてりんごを切っていました。何度かそうしているうちにマーガレットは 肩にのればりんごがもらえると思ったらしく、りんごが欲しくなると私の肩によじ登ってくるよう になりました。私が切ったりんごをマーガレットの方も見ずに肩の上で渡すと、すぐにマーガレット が受け取り、耳元でシャリシャリとかじり出すのが聞こえました。今でも、マーガレットが私の 肩に登ろうとして、ベッドに座っている私を見上げていた姿をよく思い出します。
上の写真はマーガレットのたった一枚きりの写真です。他にもたくさん写したのですが、現像したら カメラが近過ぎて全部ぼやけていました。食べているのはにんじんです。私が大きく切りすぎた ので、手に持つことができずに少し食べずらそうですね。
マーガレットが死んだのは飼いはじめてわずか10日後のことでした。夜、仕事から帰ると いつもはこの時間は熟睡中のマーガレットが珍しくケージから出てきました。私は、余程りんご が食べたいのかとも思いましたが、どうも様子がおかしいのです。いつもはケージの天井の出入り口 からホイホイとひと飛びで出てきて私の足にすがりついてくるのに、その日はケージを内側から登る のもつらそうで、やっと出てきたと思ったら私のところへたどり着く前に、へたり込んでしまったのです。 これはただ事ではないと、私は急いでへたり込んでいるマーガレットを拾い上げてりんごを与え、 『まんま』を与え、普段は与えない水も与えてみましたが、何を与えてもマーガレットは一度は食べよう とするのですが、すぐにやめてしまいます。 風邪をひいたのかとも思いましたが、朝はいつもと全く変わりなかったマーガレットがそんなに急に……。 結局どうすることもできず、私はマーガレットを自分の腹の上にのせて手のひらで覆っていましたが、 最後にシッポをゆらりとなびかせて、それきり動かなくなりました。私は、これが本当の腹上死だなあ、と ぼんやり考えていました。 そのあと、私は死んだマーガレットの体をあちこちひっくり返して眺めていたところ、口の中の歯の向こう側に 小さな四角い木屑が入っているのを見つけました。ペットショップで買ったケージの床に敷く木の小片です。 このわずか2ミリ四方の木屑のせいでマーガレットは餌が食べられず命を落としたのです。そしてその時に なって私は思い出しました。マーガレットは一度私の前で口を大きく開けたのでした。その時はマーガレット は怒って私に噛みつこうとしているのかと思ったのですが、実は必死で私に木屑の存在を訴えていたのか と思うと、分かってあげられなかったことが今でも悔やまれます。
こうしてマーガレットはこの世を去り、私はマーガレットの身代わりにボブを買ってきました。 ボブは、買ったのはマーガレットより後ですが、生まれたのは先でずっと売れ残っていたらしく、 マーガレットより大人で、しかもめっきり丈夫で、木屑の1枚や2枚は飲み込んでしまいそうな たくましさがあるので、安心といえば安心です。
最後に、ボブがどうしてメスなのにこんな名前なのかというと、私がマーガレットを買うときに、 メスだったらマーガレット、オスだったらボブにしようと決めており、メスだったマーガレットには 相応の名前が付いたのですが、ボブのときは急だったために新しい名前を考える時間がなく、 とりあえず余った方のボブとしたのがそのいきさつです。