年頃になったシマリスのスーザンはお婿さんをさがすことになりました。
「どんな人がいいんだ。」
お父さんが聞くと、
「そうねぇ、好きなタイプで言うと、ドングリみたいに堅くて強くて、しかもおいしい人かなぁ。」
そこでスーザンの両親はクヌギの木に上り、ドングリに縁談を持ち込みました。
「いやいや、オイラなんかちょっと殻が堅いだけで、中身はピーナッツと大して変わらないんだ。オイラよりもクルミの方が栄養があって滋養強壮にいいかもよ。」
スーザンの両親は、もっともなことだと思い、今度はクルミの木に上りました。
「私を食べ過ぎると鼻血が出ます。それに、私の殻は堅そうだが、トンカチで叩かれたら粉々さ。堅さで選ぶならトンカチにしなさい。」
そこでスーザンの両親はトンカチに会いに金物屋へ行きました。
「いやいや、オレひとりで何ができるっていうんだい。くぎがいるからオレも仕事にあぶれねぇで済むのさ。あいつがいなけりゃ、こちとらおまんまの食い上げさ。」
スーザンの両親は、トンカチ売場のとなりのねじ・くぎ売場に行きました。
「あら、あたくしなんかより、ヌカさんの方がずーっとすっごいのよ。だってあたくしあの方だけには上手に刺さらないんですの。グスン。それに、あたくしなんて、とってもリスさんには合いませんことよ。だってスーザンって女性でしょ。あたくし、どちらかというと女性より……。」
スーザンの両親は逃げるように金物屋をあとにして、今度は漬け物屋に行きました。
「僕は、キュウリとかナスとかの植物系が好きなんだ。動物系はヌカじゃなくてホルマリンで漬けるもんだろ。まあ、結婚するならいつも僕をしっかり支えてくれている、包容力抜群の漬け物だるがいいんじゃないか。」
それを聞いた漬け物だるは言いました。
「だめだめ、あっしなんか臭くって臭くって。いつもこんなあっしでも文句も言わずやさしく洗ってくれるタワシになさい。今時、あのくらい裏表のない人も珍しい。」
床に転がってたタワシは、
「えっ、あちき? あちきなんて毛がぼうぼうで極度の剛毛。あちきなんかよりリスのシッポの方が上品でふわふわしてていいんちゃう?」
こうしてスーザンはリスとごく普通の結婚をし、しあわせに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。