ひとくち過去ログ

熱が高いときどうしたらいいか2005.07

 小さいお子さんはよく高い熱を出します。特にはじめての熱の場合、ご両親ともとても心配だと思います。でも乳幼児期の場合熱の高さと病気の重さはそれほど(ある程度はありますが)比例しません。よく最初にかかるのが突発性発疹ですが、この病気は熱が高いのが特徴です。39度ー40度などと言うこともよくあります。

 まず熱が高いときに必要なのは水分補給です。体の水分が不足していなければ危険なところまでは(41度以上)体温は上がりません。よく汗をかかせて体温を下げようとして厚着させ布団と毛布にくるむようなことをする親御さんがいますが、これはどんどん熱が上がりとても危険です。子供は小さいほど汗腺が発達していませんので大人ほど汗をかきません。また少し大きいお子さんですと汗をかいたため脱水になることもあります。

 次に解熱剤ですが、これも熱が高くて不機嫌なとき以外は使わないほうがいいでしょう。解熱剤は自己治癒力を低下させる場合があるからです。病気のときの熱は、体内で免疫物質の産生を増やし、細菌またはウイルスの増殖を抑える働きがあります。つまり熱は病気を治すために必要な現象なのです。解熱剤で熱が下がりすぎショックになるなどということもあります。 熱さまシートですが、これには熱を下げる効果はほとんどありません。また氷枕も同様です。必要なのは水分補給と、病気の根本に対する治療です。熱の時問題なのは高さより長さです。通常のウイルス疾患の場合だいたい長くても3−4日で下がります。5日以上熱が続くときカゼ以外の病気も考えなくてはなりません。5日以上熱が続く時レントゲン検査と血液検査が必要になります。

夏に流行する病気2005.06

夏に流行するウイルス性の病気で代表的なのがヘルパンギーナ、手足口病と咽頭結膜熱(プール熱)です。ヘルパンギーナは喉の入り口に口内炎ができるウイルス性の病気で通常発熱を伴います。喉が痛いため食べ物が食べられなくなり水分も取りにくくなります。特別な治療法はなく抗生剤も効果ありません。刺激の少ない飲み物(お茶、麦茶、イオン飲料)を与えていればだいたい3−4日で口内炎は治ります。熱も長くは続きません。手足口病はその名前の通り手のひら、足の裏に水疱のある発疹ができ口内炎を伴う病気です。熱が出るのは5人に1人くらいです。口内炎に対する注意はヘルパンギーナと同じです。咽頭結膜熱は高い熱が数日続く病気です。プール熱とも言いますが、プールだけでうつる訳ではありません。通常扁桃腺炎と結膜炎を伴い喉と眼が赤くなります。この病気は学校保健法で指定された病気ですので、治って保育園に行くときには治癒証明が必要になります。これも夏になると多くなります。乳幼児は皮膚が弱く蚊にさされても強く反応し化膿することがあります。市販の虫刺されの薬はかゆみ止めだけですから、炎症が強い場合は効果がありません。炎症が強いときは症状に応じた薬、化膿している場合は抗生剤が必要になります。

熱中症2005.06

日射病と熱射病がありますが厳密に区別するのは難しいのでまとめて熱中症と呼びます。これから海や山へ出かける機会が増えると思いますが、暑い環境で水分を失うと発症しますので注意が必要です。運動をしていると起こりやすいのですが室内で安静にしていても起こることがあります。よくあるのが子どもを車内や暑い狭い場所になどに置き去りにしたため発症するパターンです。症状は高熱とめまい、頭痛でさらに進行すると意識障害が発症します。とにかく涼しい場所に移動して水分を補給させることが大事ですが、熱が高い場合すぐは病院へ行く必要があります。

のどが赤い2005.07

 病院でのどが赤いといわれたことがある人は多いと思います。<BR>

 でも「のどが赤い」ってどういう意味なんでしょう。<BR>

 この場合の「のど」とは口のやや後ろ側の軟口蓋とそのさらに奥の咽頭さらに扁桃腺をさしている場合が多いです。「のどが赤い」といってもどこが赤いかで多少意味が異なります。扁桃腺が赤い場合扁桃腺炎が疑われます。咽頭が赤い場合は咽頭炎です。では軟口蓋はーーこれは溶連菌感染症やアデノウイルス感染症などが疑われます。<かぜでのどが赤いと言われたことは多いと思います。カゼ=のどが赤いと思い込んでいるお母さんもいます。でも赤くなるのは咽頭炎の場合、扁桃腺炎、溶連菌感染、アデノウイルス感染、その他のウイルス感染の場合に限られます。カゼすべてで「のどが赤く」なるわけではありません。むしろ軽いカゼの場合赤くならない場合が多いという印象があります。

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ワクチンの間隔は何故決められているのか>2006.01.05

 ワクチンを接種した後、次のワクチンまでの期間が決められています。これは同じワクチンを接種する時でも別のワクチンの時でも決まっていてそれぞれ期間が異なります。これは何故でしょうか。まず同じワクチンを接種する場合ですが、3種混合の場合間隔は3週から8週の間と決まっています。日本脳炎の場合1週から4週と決められています。これは免疫が充分につくために決められています。この時期を外れると免疫の出来が悪くなるのです。といっても1日遅れたからあるいは早かったからいっぺんに免疫が出来なくなるわけではありません。1日遅れる(あるいは早まる)ごとにほんの少しづつ免疫のできが悪くなるのです。数日の差ならあるいは無視できる程度かもしれません。3種混合なら数ヶ月遅れてもかなりの程度の効果は期待できます。日本脳炎の場合は追加ワクチンは数年遅れてもかなりの効果が期待できます。<BR>

 次に別のワクチンを接種する場合の間隔です。これはワクチンの効果ではなく副作用の判定のために決められています。純粋に医学的に言えば別のワクチンを接種する場合、間をおくべき期間というのはありません。いっぺんに何種類のワクチンを接種しても医学的には問題ないし、例えば1つの生ワクチンを接種して数日後に別のワクチンを接種しても別に害はありません。今、日本で決められている、異なるワクチンの間隔は副作用が出たときにそれがどのワクチンによって起こったかを判別するために決められています。つまり続けて別のワクチンを接種した後、副作用と思われる症状が出たとき、それがどのワクチンによって起こったかはっきりさせるために決められています。ですから急に海外に行くときなど、間を置く期間が取れない場合いっぺんに何種類ものワクチンを接種することは医師が必要と判断すればみとめられています。</FONT></P>

麻疹風疹ワクチンについて  2006.08.01

 今年4月から麻疹風疹ワクチンが混合ワクチンになり2回接種になりました。これは特に麻疹ワクチンの効果を強めることがその理由です。このワクチンの接種年齢は1歳と幼稚園保育園の年長の時(だいたい6歳)ですが、これは麻疹ワクチン1回接種では約15%のお子さんが麻疹の免疫がつかないからです。ですから欧米だけでなくその他の多くの国が以前から2回接種になっていました。ようやく日本も追いついたところです。風疹ワクチンは従来麻疹ワクチンにくらべ接種率が低いことが問題になっていました。これを解消するのが今回の変更のもう1つの目的です。今年6月から、これまで単独ワクチンを済ませたお子さんも2回目の対象になりました。対象はあくまで小学校入学前ということですので確認のうえ接種を受けてください。無料券は医療機関にあります。<BR>

体温計について>2006.10.21

 昔の体温計はほとんど水銀式でした。これは5分間ずっと脇に挟んでいないと正確な値が出ないため、やや不都合な点がありました。最近は電子体温計が主流です。鼓膜で測るタイプもあります。いずれも短時間で測定可能です。<BR>

 ただいくつかの問題があります。それは数値が高めに出ることです。電子体温計は熱の上昇カーブから最終温度を計算しその温度を表示します。その途中で実際より高い温度を表示します。まず大事なのは最終温度を見ることです。この最終温度自体しばしば実際の温度より高く出ます。実際に測っているわけではないからです。次に問題なのは鼓膜を測定するタイプです。鼓膜の温度はそもそも深部体温ですので、体表より高くなります。ですから実際よりかなり高くなります。<BR>

以上を念頭に置いて体温を測るとよいと思います。<BR>

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タミフルの10歳以上への処方ついて</FONT>:インフルエンザ治療薬タミフルの使用後の異常行動が報道されていますが、3月20日厚生労働省はタミフルの10歳以上の若年者への使用を<FONT color="#ff0000">中止</FONT>するよう勧告しました。タミフル服用後マンションから飛び降りるケースが今年で数例あり、因果関係は不明で現在大規模な調査が始まっています。ただ現時点ではタミフルに対する疑いはぬぐいきれませんので、当院は当面10歳以上の子供にはタミフルは処方しません。10歳以下についても慎重に投与する予定です。


ウイルス性胃腸炎 2007.11

毎年秋からウイルス性胃腸炎が流行しはじめます。代表的なものにノロウイルス、とロタウイルスがあります。昨年はノロウイルスが大流行し大騒ぎになりました。ノロウイルスは小児にとってはそれほど心配はありませんが、高齢者の方では重症化しやすく注意が必要です。
 これに対し、ロタウイルスは小児では重症化しやすくしばしば入院の原因となります。小児の急性胃腸炎の入院例の半数はロタウイルスといわれています。下痢、嘔吐が激しく脱水になりやすいためです。熱を伴いやすく、痙攣も時々あります。
 特効薬はなく、症状が強ければ点滴が必要です。
 

※世界ではもうロタワクチンが使われています。これが普及すれば急性胃腸炎による入院が大幅に減り、さらには死亡が減ることが期待されます。


麻疹の流行について 2008.03
昨年関東を中心に10代20代の麻疹の流行が見られました。有名大学が休校になりニュースになったかと思いますが、ことしも関東特に横須賀、横浜で麻疹の流行が見られます。これまで全く麻疹ワクチンを接種していない方と1回だけ接種したけれども免疫が切れてきた方を中心に感染がみられます。ですから感染者は10歳以上がほとんどです。麻疹ワクチンは世界的には2回接種が当たり前です。日本も昨年からようやく2回接種に変わりましたが、7歳以上の方では1回のみの方がほとんどでこのままではまだ数年麻疹の流行は防ぎきれません。
 横浜では緊急対策として、これまで麻疹ワクチンを受けていないすべての方に無料で麻疹風疹ワクチンが接種できることになりました。対象の方はすぐに接種してください。麻疹は今も広がりつつあります。


足の痛みについて
 2008.07
 10歳以下のお子さんで夜間に強い足の痛みを訴え受診される患者さんが時々見られます。
 痛みはかなり強いようで、痛みを強く訴えるまたは激しく泣くというケースが多く家族の方もかなり心配して受診されます。
 この場合最も多いのが「成長痛」という状態です。病気かどうかはっきりしません。学会でもこの病名で通用していますし、海外でも同様の病名だそうです。
 原因はわかっていません。夜間に骨が伸びるのでそれで神経が引っ張られて痛むのだとか心理的な問題だとか言われていますが結論は出ていません。
 特徴は夜間は痛みが強いが朝になったらケロッと直っているのと痛みはひざを中心とする下肢で上肢にはみとめないということ、さらに歩行障害は起こさないということです。
 もし朝になっても症状が改善しなかったりびっこを引くようだったらこれは別の病気を考えなくてはいけないのですぐ病院を受診してください。

乳児の鼻閉 2008.12

生後1カ月ぐらいから6か月ぐらいまでの間に鼻づまりを主訴に受診されるお子さんが時々みられます。おかあさんがカゼと考えて受診されることが多いようです。しかし鼻水が垂れていない、単に鼻がぐずぐずいっているだけのケースはおそらくカゼではないと思います。以前勤務していた病院では乳児の検診が主な仕事でした。分娩の多い病院でしたので、検診には結構たくさんの乳児が来院していましたが、検診の時の訴えに鼻詰まりが多く見られました。そうした子供たちをみているうちにこうした子供たちは体重の増加がいいことに気がつきました。今年、当院に鼻閉を主訴にして来院した2か月から6か月の乳児のデータをとってみました。案の定全員が平均体重を超えていました。おそらく母乳、もしくはミルクをやや多めに飲んでいるのでしょう。その結果鼻粘膜が浮腫を起こしていることが推測されます。ですから乳児の鼻閉は薬は必要ないと考えます。乳児の鼻づまりについて研究した論文はあまりみられず、しばしばステロイドのあるいはアドレナリン系の点鼻薬が用いられているようですし、経口の抗ヒスタミン薬や抗生剤が用いられていることもあるようです。こうした薬はまれに副作用もあり好ましくないと思います。何もしなくても6カ月過ぎれば治ります。

新型インフルエンザとインフルエンザの今後  2009,09
 
新型インフルエンザは世界中にひろがり、今後第2波3波の流行が予測されます。ではその後どうなるのでしょうか。おそらく2−3年以内に世界のほとんどの人がかかり免疫を持つようになると新型は新型でなくなりただのインフルエンザとなります。ではこれまでのAソ連型ととってかわるのか。これはまだわかりません。そういう可能性もありますし、1976年のアメリカの豚インフルエンザの流行のように1年だけで消えてしまうこともあります。
いずれにせよ今回の騒ぎは、インフルエンザはいつになっても人類の大敵であることを教えてくれるでしょう。スペインかぜのようなことは起こらないにしてもそれなりの被害をわれわれにもたらして。
 いずれにしても基礎疾患のない方、高齢者、幼児以外ではほとんどが、ただの風邪で終わるでしょう。
報道の一部には1917−18年のスペインかぜを引き合いに出して、全世界で6000万人の死亡者が出るなどという危機感を煽るものもあります。しかしこのスペインかぜで死亡した人のほとんどが細菌性肺炎を合併していたことがわかっています。この当時まだ抗生物質はありませんでした。しかも1917年は第1次世界大戦の真っ最中でした。当然前線も後方の都市も衛生状態は悪く,しかも栄養状態も悪かったのです。特に最前線の塹壕で多くの感染者が出たのです。
 ですから現在とは全く状況が異なります。もし過去の例を出すなら1968年の香港かぜが適当だと思いますが、この年の我が国のインフルエンザ死亡者は例年の倍程度でした。まして今はタミフルがありますし、肺炎の治療にしてもここ20年で格段に進歩しています。おそらく死亡数は例年に比べそれほど増えないでしょう。ただ怖いのは多数の患者が特定の病院、救急センターに押し掛けることによる混乱です。このためにインフルエンザ以外の死者が増えるかもしれません。それはおそらく人災といってもいいでしょう。


ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン 2010.05.06
先日アメリカ小児科学会に出席してきましたがそのシンポジウムのひとつに「21世紀の発熱児の管理」というのがありました。このシンポジウムの意図はヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが徹底しているアメリカでは乳幼児の発熱への対応は変えられるべきだということで、要するにこの2つのワクチンが徹底すれば3か月以上3歳未満の重症細菌感染症は考えなくてよいということなのです。ですから無駄な抗生剤の使用も減るし、夜間の発熱児の対応も変わってくるのだそうです。日本とのあまりの差にただ愕然としてしまいました。日本がこうなるのはいつの日のことか。

新型インフルエンザの今後  2010.01.21

新型インフルエンザはようやく第1波が終わり現在小康状態です。完全に消えてはおらず、今後いつまた増加に転じてもおかしくないと思われます。では第2波はいつくるのか?確率的にもっとも高いのは今年の11−12月です。ただ去年のように8月から流行することも否定はできないし、過去には6月に流行したこともあります。
ですから「もう新型インフルワクチンはしなくていいですか」ときかれるとても困ります。しなくていいとは断言できないからです。専門家の先生も第2波がいつくるかは予測できないようです。
 次に毒性は強くなるのか。これも全くわかりません。ただウイルスの変異がなければ、この新型インフルエンザは数年後には消えてしまうでしょう。1957年のアジア風邪はH2N2でしたがその後消えてしまい今、全く検出されません。そういう運命をたどる可能性もあります。

放射線について2011,05,26
3月11日以後福島原発の放射性物質と放射線の流出が続いています。しかし現在の東京横浜の放射線量は微量で将来にわたっても健康に影響を及ぼす量ではありません。内部被ばくについては東京横浜では詳しいことはわかっていませんが福島で4月に行った原発近隣の子供たちの甲状腺の放射線量は正常範囲内だったとのことです。
 

病原性大腸O-111の感染について 2011.05.09
 富山福井に続き神奈川県でも同じ焼き肉チェーン店で病原性大腸菌O-111の集団感染が報告されました。
病原性大腸菌はいくつも種類があり大阪で発生したO-157が有名ですがほかにもいくつか報告されています。病原性大腸菌による集団感染は毎年夏ごろを中心に報告されております。原因はほとんどが生の牛肉の摂食によるものです。ユッケだけではなくレバ刺しも原因となっております。日本には牛肉の生食用の出荷場は限られており、しかも近年ほとんど出荷しておりません。ですから焼き肉店などで出る生の肉はほとんどが無許可のものです。ですからこのようなものが飲食店のメニューに載ること自体がおかしなことなのですが、現在これに対する罰則はなく、飲食店が自己責任で出しているのが実情です。客はメニューにあるから当然どこかで検査済みと思い食べているようですが、そのような検査はありません。おそらく近く法律が改正されるとは思いますが、とにかく生の牛肉、レバーを食べるのは止めてください。


今年の手足口病とヘルパンギーナ2011.08.03
ことしは手足口病が大流行しています。手足口病はその名のとおり手足に発疹ができ、さらに口内炎ができる病気です。手のひら、足の裏に平坦な水疱をみとめます。一般的には熱はあまり出ません。しかし今年の手足口病は手のひら足の裏ではなくもう少し中心近く、手首から肘周囲、下肢全体、お尻に発疹が出来ています。また熱が出ることが多いです。この違いは何なのか、ひとつは原因ウイルスがいつもと違うことが考えられます。手足口病の原因ウイルスはこれまではコクサッキーA16、またはエンテロ71というウイルスでした。これが今年はコクサッキーA6というウイルスがほとんどです。おそらくこのためいつもと症状が違うのだろうと考えられます。ではこのコクサッキーA6というのは重症化するのだろうか。これが一番関心のあるところですが、まだ結論は出ていません。
ところでヘルパンギーナという病気も夏に流行する病気です。のどの入口に口内炎が出来、熱をみとめる病気ですが、一般的に発疹はあまり認めません。ところが今年は最初ヘルパンギーナと診断した児がその後手足口病のような発疹をみとめるケースを何人か経験しました。そして今年のヘルパンギーナの原因ウイルスも現在分かっている範囲ではコクサッキーA6なのです。つまり今年はコクサッキーA6が大流行しており、あるケースでは手足口病の症状を呈し、あるケースではヘルパンギーナの症状を呈するということのようです。


ロタウイルスとロタワクチン 2012.01.11
 ロタウイルスは冬季ウイルス性胃腸炎の2大原因の一つです。もうひとつはノロウイルスですが、ノロウイルスは子供に対しては病毒性が低く入院することはあまりありません。これに対しロタウイルスは重症化しやすく冬季の胃腸炎のおもな入院原因となっています。下痢嘔吐ともはげしいため脱水になりやすいのと、もうひとつロタはけいれんを起こすことがあるのがその理由となっています。日本では毎年死亡例も僅かではありますが報告されています。これに対し2006年ロタワクチンが発売され今世界に広まっています。アメリカのデータではロタワクチンの普及によって冬季の胃腸炎が激減しているとのことです。
このワクチンは以前1990年代にもアメリカではじまっていたのですが、ワクチンを投与された児に腸重積が増加したためいったん中止になっています。このワクチンが改良され更に投与時期を早めることにより腸重積の発症はなくなりました。このことがあるため、このワクチンは生後6週からの4週間隔で2回投与で、生後24週までに終了することになっています。このワクチンが認可されいよいよ日本でも投与が可能となりました。ただし当面は公費負担はなく、当院では1回1万4千円です。