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『徒然草』第182段.「四条大納言隆親卿」






原文(『徒然草(三)全訳注』.p330以下)


  四条大納言隆親卿(しでうのだいなごんたかちかのきやう)、乾鮭(からざけ)といふものを、供御(くご)に参らせられたりけるを、「かくあやしき物、参(まゐ)るやうあらじ」と、人の申しけるを聞きて、大納言、「鮭といふ魚(うを)、参らぬ事にてあらんにこそあれ、鮭の白乾(しらぼし)、なでふ事かあらん、鮎(あゆ)の白乾は、参らぬかは」と申されけり。



三木紀人氏による現代語訳

 四条大納言隆親卿が、乾鮭(からざけ)というものを帝の御食事にさし上げられたところ、「このようないやしい物をさし上げるいわれはあるまい」と、ある人が申したのを聞いて、大納言は、「鮭という魚は、さし上げないと決まっているのならともかく、鮭の白乾しに、なんのさしつかえがあろうか。鮎の白乾しはさし上げないのか」とおっしゃった。


※後深草院二条の母方の祖父、四条隆親(1203〜1279.77歳)が登場する第182段については、去年8月の「メモ」に少し書いたが、五味文彦氏の見解(「乾鮭と土器の話」)や久富木原玲氏「鮭」(『国文学臨時増刊号第39巻12号)などを参考に、なるべく早く再検討したい。





「私の立場からの補足」は後日掲載します。

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