今井先生のメッセージ

今月の料理のポイント

平成25年6月「乾物類は水に充分漬して下さい。」

平成25年5月「手早くできる栄養のバランスのとれた献立です。昼食にどうぞ!!」

平成25年4月「何事も基本が大切です。正しく計量して美味しい味を覚えましょう。」

「ありがとう」が言いたい!

  39プロジェクトより(平成18年(2006年)4月21日金曜日 産経新聞)
 〜素直になれぬ殿方を代弁〜 東京都品川区 料理学院経営 今井美津恵さん(71)


 初めて包丁を握る中高年男性に、三食の食事で栄養のバランスがとれ、減塩にも心がけた健康料理を教えて二十年になる。長い間、仕事一筋に頑張り、定年退職した男性たちは、食事というものは、テーブルの前に座れば出てきて、食べ終わるとスーッと片づくものだと思っていた人が多い。

 食事は「買い物」「調理」「食べる」「後片づけ」の四つから構成されていることなど、全く考えてもみなかったらしい。つまり、お ぜん立ても、後片づけも知らない男性が、料理を習い、自分で作ってみると、それは想像以上に大変な作業であることに気付く。

 その時、彼らは初めて、長い年月にわたり、妻が毎日食事を作っていたことの大変さがわかる。自分で作 ってみると、自然に妻への感謝の気持ちや、思いやりが芽生え、家事に対しての理解が生まれてくる。

 しかし、口数の少ないことが美徳の一つとして育った、今の中高年男性は、私に対して感謝の気持ちを時々、話をする人がいても、自分の妻には素直に口に出せず、態度に示せないらしい。

 料理教室に月一回のペースで通い、基礎科、本科、研究科と三年間の課程を学ぶと、いよいよ修了となる。そのころになると、料理があまり得意でない女性たちからは尊敬されるほどの腕前になる。実習した料理も百品近くなり、家庭でも大いに実力を発揮して、日常生活には全く不自由を感じなくなる。

 毎年三月に修了式が行われ、二十年間で百数十人が修了した。今年も数人が”卒業”したが、得意料理を作り、改めて、妻に感謝の気持ちを口に出して伝えてほしい、と思う。

 熟年離婚が話題になる昨今、世の中には、自分の気持ちを表現できない不器用な中高年男性がたくさんいることを、世の奥さま方にぜひ知ってほしい。喜怒哀楽を背中でしか表現できない中高年男性に代わって、奥さま方にお礼の言葉をおくりたい。


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