受動喫煙の相談に応じる弁護士のHP

職場の空気環境ガイドライン、専門家向け補足説明。



厚生労働省HP
「分煙効果判定基準策定検討会報告書」より抜粋。


『新しい分煙効果判定の基準』

喫煙所と非喫煙所との境界(判定場所その1)
(1) デジタル粉じん計を用いて、経時的に浮遊粉じんの濃度の変化を測定し漏れ状態を確認 
 する(非喫煙場所の粉じん濃度が喫煙によって増加しないこと) 
(2) 非喫煙場所から喫煙場所方向に一定の空気の流れ(0.2m/s以上) 
 
との、基準が示されている。さらに詳しくは。




受動喫煙については、安全なレベルはないということが医学的に認識されている。
すなわち、一般的な毒物・薬物には、摂取許容量(閾値)というものが設定でき、
その範囲内であれば、健康障害は皆無である。
しかし、タバコ煙のような発ガン物質については、閾値がなく、
少量であっても遺伝子を傷つけ発ガン作用をおこす
量が増えれば、増えるほど、その確率が高くなる一方、
ほんの少量のタバコ煙であっても、運が悪ければ、
疾病やガンを発症してしまうことになる。
確率の問題であり、ほんの少量であっても、個人差等により、
発症する人は確実に存在するのである。
このことからすれば、非喫煙者がすごす空気環境は、
一切、タバコ煙が混入しない空気環境が確保されるべきであり、
上記基準はきわめて妥当なものである。



他方で、厚生労働省のHPには
『職場における喫煙対策のためのガイドライン』
も同様に公表されている。

このガイドラインの基本的な姿勢は、

「受動喫煙を確実に防止する観点から、可能な限り、
非喫煙場所にたばこの煙が漏れない喫煙室の設置を推奨する」
(「新ガイドラインにおいて充実を図った主要な事項」第1項)

と示されており、この点は、全くもって妥当なものである。

しかし、このガイドラインの一部には、誤解を生じる表現があるので、
注意が必要である。

<職場の空気環境> 
1  浮遊粉じんの濃度を0.15mg/m3以下及び一酸化炭素の濃度を10ppm以下とするように必
 要な措置を講ずること。 
2  非喫煙場所と喫煙室等との境界において喫煙室等へ向かう気流の風速を0.2m/s以上とす
 るように必要な措置を講ずること。
 という記載がある。

この記載は、非喫煙場所においても、
浮遊粉じんの濃度が0.15mg/m3以下であれば、
それでよいかのような誤解を生じており、非常に問題がある(上記の基本的な姿勢とも矛盾す
る)。
そもそも、タバコ煙に関して、他の基準(じん肺等)を借用して、
0.15mg/m3と設定していること自体がナンセンスなのであるが、その点はさておき。
0.15mg/m3という基準で、タバコ煙を測定した場合、
通常の室内でこの数値に達するには、大量のタバコをふかして、
煙が立ち込めるような状態にしても、なおこの数値にはなかなか達しない。
この数値を、非喫煙場所において適用するなどというのは、まったく論外である。
この基準は、喫煙場所(喫煙室や新幹線の喫煙車両や喫煙タクシー)において、
喫煙室の排煙機能や喫煙者保護の観点から、適用されるべき基準なのである。



先に述べた「分煙効果判定基準策定検討会報告書」では、

喫煙所(判定場所その2)
  (1)デジタル粉じん計を用いて時間平均浮遊粉じん濃度が0.15mg/m3以下 
 
明確に、0.15mgが喫煙所での基準であることを示している。



厚生労働省、職場の経営首脳者・管理者においては、
是非、この点を、誤解なきようにして頂きたい
厚生労働省においては、
誤解の生じない書き方にガイドラインを書き換えて頂くことが望ましい。








戻る
戻る