受動喫煙の相談に応じる弁護士のHP

テレビ「行列のできる法律相談所」 弁護士見解


日テレ「行列のできる法律相談所」(司会:島田紳助)
2007年7月15日放映において、
職場の受動喫煙被害問題が取り上げられました。


事案: 
 社員13人中、12人が喫煙者であり、1人のみが非喫煙者という状況。非喫煙者の一人が、
オフィス内の禁煙化を要求。差止請求が可能か。


概ねの弁護士(4人中3人)の見解:
 上記事案について、概ねの弁護士は、非喫煙者がたとえ1人であっても、オフィス内の禁煙
化を請求できるとの見解を示した。           
 また注目すべき点は、損害賠償請求のみならず、差止請求についても認められるという見
解を示している点である。差止請求は、「著しい損害」又は「急迫の危険」が要件となるため、
通常、損害賠償よりもハードルが高い。しかしながら、上記弁護士たちは、受動喫煙の被害に
ついて、「著しい損害」又は「急迫の危険」となるものとして、差止請求まで認められると考えて
いるのである。

 この点、私(本HP開設者)は、受動喫煙被害に対する差止請求について、いまだ裁判例は存
しないが、肯定されるべきであるとかねてより考えていた。このことがテレビにおいても示され
ことは、市民への啓蒙として、大変好ましいことであると思う。
 (なお、損害賠償請求は認められて当然であり、判例も存在することは既述の通りである。もっとも、損害賠償は、
既に化学物質過敏症等を発症した場合の事後的な請求であり、本人の健康の観点からいえば、事後的に金銭賠償
が認められても、破壊された健康はそうたやすくは元に戻らず、手遅れというべきである。このことからも、事後的な
金銭賠償のみならず、事前の差止が肯定される必要性が非常に高いのである。)






認められないと言う某弁護士の見解:
 吸う自由を吸わない自由と並べて、禁煙化できない等と述べているが、全くの浅はかな見解
というほかない。仮に「吸う自由」があったとしても、他人の健康を害してまで吸う自由という
のは、法律論的にはあり得ない。あくまで他人の権利を侵害しない範囲で、喫煙することが
認められるにすぎない。(被害者が、かかる被害を容認していたり、請求を放棄している場合は、別論である
が、被害者が、断固として禁煙化を主張する場合には、喫煙者は非喫煙者のかかる権利を侵害することはできな
い。)
  同弁護士の見解は、受動喫煙の健康被害、化学物質過敏症などの深刻さを踏まえない点
で、浅い見解である。


その後:
 なお、同弁護士は、その後、大阪府知事となり、大阪府職員の喫煙問題に関して非常に
精力的に取り組んでおられる。大阪府知事のタバコ問題への取組みについて、心から敬
意を表したい。大阪府のタバコ対策の益々の進展に期待したい。
大阪府 庁舎全面禁煙 職員禁煙



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 なお、訴訟は、主張や証拠がまずい場合に負けるということはあり得るし、また、相手方が虚偽の主張・証拠を出し
てくる場合にそれを崩すことも必要となるため、その点は、ご留意ください。