| チドリへの遺言状 |
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| サウザンロード手帖アーカイブ2006年12月 ふるーれ>広報紙(誌)レイアウト講習レジメほか ★ |
| 再び、朝日新聞のレイアウト改革について | ||
| 2008.1.20 | ![]() |
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| 本日2008年1月20日の朝日新聞朝刊第1面(13版)をスキャニングしてみました。2006年後半期から著しく行われはじめた「レイアウト改革」の流れが、堅持されていることがわかります。 左上の「富士通」の記事に1段見出しの「ベタ記事」があるほか、全10段の記事(および題字まわり)は、矩形のレイアウトになっています。記事部分は4分割の矩形レイアウトです。 これほど整然と矩形処理された紙面は、はじめ恐る恐る行われましたが、1年以上の実践を経て、堂々と行われているし、定着していると、改めて知りました。 約1年ほどのブランクをおいて、再び、朝日新聞のレイアウト改革を見ていきたいと思うようになったのは、アートディレクターの故・東盛太郎が言い残していったものの意味を考え直す機会が熟したからです。 新聞のレイアウトを根底から揺るがすニュースが、2008年の年明けとともにもたらされました。前々から、「チドリへの遺言状」のタイトルで記そうと計画していた論考を、このニュース、即ち、「新聞紙面の12段化」という革命的変化の波に押されて、ゆったりと考える時間もなく、はじめます。 *これまでの、論考とともに、お読み下さい。★ |
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| スポーツ面は矩形紙面を作りやすい | ||
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| 同じ20日朝刊スポーツ面も、矩形レイアウトを維持しています。これは、社会面が「揺れ戻し」を起こしがちで、1段見出しベタ記事や流し記事を許容しているという変化があるのに比べ、意外なことのように思えましたが、考えてみるともっともなことに思い当たります。 矩形紙面の最大の難点の一つに挙げられるのは、見出しの段数による記事の価値付けが困難になることです。いくつもの記事を矩形レイアウトしようとすると、矩形に収まらない記事を、見出しの大きさや広さで「調節」しようとする意志が働き、新聞の大きな役割であるニュースの価値付けがないがしろにされる、だから、矩形レイアウトは無理があるという批判になっていきます。 スポーツ面は、では、なぜ矩形レイアウトを維持できるのか。 それは、簡単な理屈です。相撲なら相撲、卓球なら卓球、サッカーならサッカーと、どの記事にも、必ずといえるほどに、たくさんの見栄えのする写真が撮影されているからです。写真の枚数や絵柄が豊富であるゆえに、記事をレイアウトするときに、調整がしやすいのです。見出しで調整しなくて済むので、記事の価値付けという新聞の大きな役割を損なうことがないのです。 上のスポーツ面を見ると、そういうことが見えてきます。 |
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| 日曜日付け紙面の矩形化、モジュール化、ブロック化は顕著 | ||
| 2008.2.10 | ||
| 今日2月10日付け朝刊は、1面(13版)をはじめ、中段のあるニュース面のすべてが、矩形紙面です。各面とも、ほんの一部「矩形を崩している」つまり「流している」部分もありますが、すべてのニュース面は、「矩形化レイアウトの意志」で貫かれています。 中段のない「読み物面」(もしくくは解説面、フューチャー面、特集面などとも呼ぶ)は、もともと、矩形レイアウトでつくられてきました。 本日2月20日13版32ページのうち、中段のあるページは1面のほか、2面の時々刻々面、6面の国際面、7面経済面、17,18面のスポーツ面、29神奈川版、30,31面の社会面。合計9ページです。 読み物面の比率が多くなっていることがわかります。日曜日付けだから、読書面が計4ページあり、ニュース面比率が小さくなっているのです。これらの読み物面は、中段を使わず、そのことでニュース面と区別していることもわかります。 そして、これら読み物面は、矩形レイアウトのセオリーでできています。矩形レイアウトは、読み物面にはじまったのです。それが、ニュース面にも及んでいるのです。そして、2008年2月現在、ニュース面のほとんどが矩形レイアウトになりました。 ニュース面、読み物面ともに矩形紙面になったとしたら、朝日新聞のレイアウトはすべて矩形紙面になった、あるいは、矩形紙面を志向している、ということになります。この、矩形化レイアウトによって、「チドリ的なるもの」は駆逐されていくのでしょうか? ここに、本論考のテーマが存在します。 |
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| 新聞紙面の12段制への移行 | ||
| 2008年初め、「ブランケット紙面の12段制」が、朝日、読売、日経3社合同で3月か4月にも実施される、というビッグニュースがもたらされました。 それと前後して、 1、販売店網の連携・合同・協業 2、印刷のバックアップ体制 3、WEBの合同サイトの公開 と、立て続けに、この3社、日本の大新聞の、大新聞の内のトップ3紙のコラボレーションの進行が明るみになりました。3、のWEBは、1月31日に、「あらたにす」というタイトルで公開され、3紙読み比べができるサイトとして好評のようです。 ブランケット紙面の12段制とあわせて、4点の大きな変化・変革が進みつつあるのです。 1、については、WEBサイトでの報道、言及がぼちぼちとはじまっています。 2、については、群馬県の読売新聞系の印刷工場にトラブルが発生した場合、朝日新聞系の工場がバックアップする、など、全国各地での相互バックアップ体制がつくられ、実施段階に入っているというニュースが伝わっています。 これら4点にわたる「外的な」変化と、紙面レイアウトの関係など、だれも論じる者もありません。そもそも、「12段制」への移行は、もろに紙面デザインの変革・変化であるにもかかわらず、「デザイン内部の問題」としてとりあげられていません。 目下のところ言われているのは、 文字拡大化を、今の15段、つまり「1段15倍」の範囲で行うには限界がきており、1段そのものを大きくする必要がある、というものです。文字拡大化により、現在、1行10字の新聞も現れ、ゆくゆく9字、8字としていくと改行が過剰になり読み疲れるし、平体率をこれ以上上げるのも読みにくいから、などの理由で、1段そのものを大きくしよう、現在のブランケット15段組を12段組にしよう、というものです。 |
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![]() 広告業界ニュース 新聞販売考 今だけ委員長の独りごと |
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| モジュール紙面は朝日新聞だけではなくなる? | ||
| 朝日、読売、日経3社の提案に対して、全国の地方新聞は様々な反応を示しているようですが、おおむね、12段制に移行せざるをえない、という考えのようです。 産経新聞も、この考えに同調している、ということも伝えられています。 J字によって、12段制の直接のきっかけを作ったといわれている毎日新聞は、どうするのでしょうか。 スポーツ新聞などの専門紙や、業界新聞などのブランケット版新聞は、みんな「12段制の紙面」になっていくのでしょうか。 こうした流れのなかで、朝日新聞が進めているモジュール化紙面、矩形化レイアウトの試みは、ほかの新聞にも広がっていくのでしょうか? モジュール紙面は、朝日新聞の独壇場ではなくなるのでしょうか? もしそうなれば、日本の新聞のデザインは、大きな変化をこうむることになりますが、各新聞、どのようなイメージを描いているのでしょうか? |
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| 12段制の「制」とは何か? | ||
| そもそも、12段制とは、何でしょうか? 新聞の紙面のレイアウトが、なぜ「制」なのでしょうか。 紙面レイアウトが、全国一律であらねばならない、ということもなければ、法律があるわけでもないのに、なぜ、「制」なのでしょうか。 我社は、10段にするよ、我社は9段にしたよ、では、いけないのでしょうか? ここに、新聞デザインを、根源的に縛りつける「規格」というものが存在します。その規格は、各新聞がめいめいに自由勝手にはつくれないものであります。つくれないことはないのでありますが、つくったらそれはすでに新聞ではない、というような規格です。 たとえば、巻紙という新聞の印刷紙を考えてみてください。あの巻紙の規格を外れて、新聞印刷はありえません。ブランケット新聞とは異なる新聞をつくりだそうとすれば、あの巻紙をつくりかえなければならなくなります。そんなことを考える人がいれば、面白いのですが、そんなことを考える人はいません。それを考えたとき、それは、新聞ではなくなっているというのが現実なのです。 では、12段制しかなかったのでしょうか。 その答は、否!です。 12段制が、現状、最も理にかない、実現しやすい紙面変革であると考えられたから、12段制にするだけのことです。 しばしば、広告の使い回しができなくなるので、1段15倍という規格は変えられない、という理屈が述べられますが、これは、「デジタルの時代」に活版新聞の理屈をあてはめるような時代錯誤です。変革できない決定的な理由では、もはや、ありません。 |
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| 12段制実施は3月31日から | ||
| 2008.2.17 | 本日2月17日朝日新聞朝刊第1面で、「文字を大きく 情報たっぷり」というタイトルの春の新紙面に関する社告およびその詳しい内容が第20、21面の2ページを割いて掲載されました。朝日の12段制の内容が明らかにされたのです。実施は3月31日月曜日付け朝刊からです。 ⇒★ ⇒信濃毎日新聞 1、1ページを12段にする(現在15段) 2、文字は1段13字詰めにする(現在11字)。結果、1段はおよそ18倍、約4センチ 3、1字は、現行の左右幅を変えず天地(縦)幅を7%以上大きくする。結果、82%の扁平文字とする といった内容です。 第20面と21面は、実際に、新紙面のサンプルになっています。12段組です。右面20面は6段の広告を載せ、あたかも、タブロイド版2ページの体裁を示しているかのようです。 両ページにわたる特集記事の大見出しは「歴史刻む新聞活字」「進化続く朝日書体」の2本です。この見出しの書体は、明朝体でもゴシック体でもありません。DTPの世界では、「カクミン」と呼ばれているフォントを使っていますが、このことが使用フォントの拡大につながっていくのかは今わかりません。 このほかに3段見出し「大きさ半世紀で2倍に」「大きく見せる主眼に 活字職人の誇り今も」の2本が添えられていますが、すべてが、「新聞活字」の説明、「朝日書体」の宣伝を離れていないことに気付かされます。 |
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第20面に新紙面のサンプルが載りましたので、さっそく、それをスキャンし、拡大してみました。 最下段の広告の天地を、現行15段制の3段として維持するためには、「天声人語」の字詰めで調整せざるを得ないレイアウトになっています。 |
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| 2月13日の読売夕刊第1面は14段であることを意識させない…しかし | ||
![]() 2月13日付け読売新聞夕刊第1面(3版) |
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| 毎日は、最近、J字導入と同時に15段に戻した…しかし | ||
![]() 2月13日付け毎日新聞朝刊第1面(14版) |
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| 毎日も読売も、なんとも古めかしい、昔ながらのレイアウトを維持していますね。上掲の毎日レイアウトなど、どうやっったらこんなにも「複雑な」「読みにくい」紙面ができるのか、頭をひねる一般読者がほとんどではないでしょうか。このレイアウトを簡単に作れる人こそ、伝統的な「整理マン」です。職人です。「ギョウザ」の記事本文の「流し」など、なかなかできるものではありません。 読売にしたって、「オバマ」本文の末尾9行を三つ折りにする感覚は、矩形化レイアウトをそれほどには意識していない、目指してはいない、ということの表れでありましょう。 朝日も、この、「流したたみ」という記事レイアウトの手法を、いたしかたなく行う場面は多々ありますが、あくまでも「いたしかたなく」許容している、という印象です。「流す」のではなく、できる限り「止める」というレイアウトを目指すことによって、矩形化、モジュール化、ブロック組の紙面を実現しようとしているように見受けられます。 |
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| 毎日新聞朝刊第1面の2番手記事の形(2008年2月13日付け14版) | ||
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| 読売新聞夕刊第1面トップ記事の形(2008年2月13日付け3版) | ||
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| 際立つ朝日新聞の矩形記事 | ||
![]() 黒塗りの部分は、本文記事がレイアウトされているところです。 朝日新聞は、第1面トップ記事ですら、矩形レイアウトを試み、果敢にというか、「確信犯」というスタンスで、既存レイアウトに挑戦しているかのようです。 例示した、読売、毎日のレイアウトに比べ、どちらが読みやすいか、と問われれば、答は明白でしょう。 |
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| 12段紙面試運転で見えたこと……新4段見出しは、旧(15段制)5段見出しに相当 | ||
| 3月1日付け朝日新聞朝刊第2面「時時刻刻」は、12段制紙面の試運転でした。 比較してみないとわかりにくいのですが、前日2月29日の「時時刻刻」と並べてはっきりすることがあります。それは、文字が大きくなったなあ、といいうことよりも、新4段見出しは、旧5段見出しとほほ同じ大きさになる、ということです。 見出しのサイズを変えず、本数を多くしていますが、これでいいのかは、疑問の残るところです。見出しサイズを大きくする方法もあったはずです。これらのことは、試行を重ねないと判明しないことかもしれませんが、「紙面デザイン」全体の印象に大きく関わる問題ですから、じっくり、時間をかけて研究され、実践されてゆくのでしょう、と見守るばかりです。 見出しの形・並べ方が、12段制レイアウトの中で、どのように変化するのかは、紙面の全体の印象、読みやすさ、さらには、紙面デザインそのものと極めて密接に関係しますから、大いに注目したいものです。このことは、デジタル制作の時代に入っても、なおしぶとく生き続ける「8本10本」(ハッポンジッポン)の考えあるいは形の行く末を展望するときにぶつかる重要なテーマです。少なくとも、この稿は、それをテーマにはじめられています。 それこそは、「チドリの行方」というテーマですし、「さよならチドリ」というテーマです。 |
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| 12段制にともなう広告サイズの変更 | ||
| 2008.3.2 | 紙面の12段化にともなって、広告サイズの変更が行われます。朝日新聞社広告局のホームページでは、詳細を公表しています。⇒ かいつまんで、ポイントを見ます。 1、全面広告以外の広告を「小型広告」と総称しますが、その中で最大となる「6段広告」が登場します。これを、「ハーフページ広告」と呼びます。12段化により、ブランケット版を半分にすることができるようになったため、タブロイド版に相当する6段広告が出現します。ブランケットの中に、「横タブロイド」のスペースができるということで、独特のインパクトのある広告表現が可能になります。あるいは、タブロイド版(A3判)の折込広告との連動が可能になるということも言えるのかもしれません。 2、1面最下段の3段8分の1書籍広告、いわゆる「サンヤツ」は、旧15段制のサイズのまま生き延びるようです。「サンヤツ」は、朝日新聞が他社の追随を許さない書籍広告の伝統・権威を守った、ということでしょうか。したがって、1面レイアウトは、「天声人語」の変則文字詰めで、12段としての調整を行います。また、したがって、「天声人語右」「天声人語左」という名称の広告サイズが新たに作られます。 3、「変形1段分枠」は天地を12段制にそろえ、左右で調整し同じ面積にします……と、広告局のページでは説明されていますが、要するに、1段天地(縦の長さ)が大きくなった分は、左右(横の長さ)で調整する、ということのようです。 題字下、記事中、突き出しなどの広告が、すべて、変更後も同じ面積になるのか、検討する余裕がありませんが、できる限りその方向をとるようであります。 ⇒読売新聞の広告サイズ変更 |
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| 地方新聞の12段制 | ||
| 2008.3.2 | 長崎新聞も12段制へ。 WEBでの公表がぼちぼちと出てきました。WEBに公表する準備が整わないまでも、熊本日日新聞などの12段制移行の新聞があり、今後、続々と明らかになっていく模様です。 |
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| Pressnet日本新聞協会 | ||
| 新聞倫理綱領(日本新聞協会) | ||
| 新聞広告倫理綱領(日本新聞協会) | ||
| 共同通信社 | ||
| 47NEWS | ||
| 新聞に「巨大文字」を求めているのは本当に読者か? | ||
| 新聞デザインへ発言するデザイナー | 原研哉(日本デザインセンター原デザイン研究所) | |
| 世界中の500以上の新聞の第1面が見られるサイト | newseum | |
| メディア論 | 鈴木雄雅ホームページ 新聞学 上智大学 | |
| 社会情報研究資料センター(東京大学大学院情報学環附属) | ||
| 伊勢新聞は早くから12段組 | ||
| 2008.3.6 | 伊勢新聞という、三重県津市に本社のある地方新聞があります。多くの地方新聞がここ数年の間に130周年記念を行うのと同じで、この新聞も創刊が1878年という伝統を有しています。いつからかわからないのですが、この新聞は12段制です。13字詰めで1段73行。朝日は75行のはずですから、それよりゆとりのある行間にしています。 2月7日朝刊など5日分の実物を見ました。 広告は、全18ページ中に、旧5段と旧3段以外にありません。、旧5段は新4段ですから問題は生じませんが、旧3段は編集面スペースで調整しています。1面の旧3段広告を、「大観小観」という「天声人語」のようなコラムの字詰めで調整しているのは、朝日のテスト版と同じです。 いくつか感想。 1、第1面や社会面に、5段見出しがあり、「でかい!」と思わず感嘆。なにしろ、旧6段に相当する大きさなのです。 2、1段見出しの存在感があります。旧1段見出しの記事は、かつて、「小粒でもピリリと辛い」ような「光った記事」が多かったものですが、最近はどの新聞でも生彩を失っています。本文のサイズ拡大化の中で埋もれてしまった感じなのです。それ故、12段化により、1段見出し復活!という印象です。 3、本文の文字サイズが大きいという印象は特別に感じられませんが、小さい文字よりは読みやすいことは確かでしょう。 4、レイアウトは、昔ながらの「チドリ型流し組」が主流です。 |
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| 伊勢新聞の第1面イメージ | ||
| 2008.3.7 | ![]() |
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| 上の紙面は、1面の上半分です。12段組紙面は、全6段がハーフページになり、二つに折って読むとき、わずらわしさがない。そのことだけは、明言できそうです。 | ||
| 伊勢新聞の社会面(第17面イメージ) | ||
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| こちらは、社会面。15段紙面と並べるとわかりやすいのですが、トップは「5段抜きの見出し」です。これは、15段換算すると、ほぼ6段に相当する「デカ見出し」です。他に、4段抜きが2本あります。こちらも、5段見出しが2本あるようなもので、これら3本の見出しがドスンドスンドスンと並んでいる実物は、迫力があると言えばキレイすぎる言い方でしょう。 | ||
| 地方新聞の9割以上が、チドリ型流し組 | ||
| 2008.3.13 | 東京・中央区に共同通信社研修交流センターがあり、1階は文化交流施設ニュースアートサロンとして一般人も利用することができます。ここに、共同通信加盟の7在京紙と49地方新聞の最新1ヶ月分が陳列されていますから、今回の「12段制」がどのような広がりを見せるのかという関心で、何度か、通うことになりました。12段紙面は、まだ実施しているところは、伊勢新聞を除いて、見当たりません。実施は、3月末か4月以降ということなので、見つかるわけがないのは知っていましたが、現行の15段紙面の傾向、2008年3月現在、どんなレイアウトが行われているのかを知っておきたいと思ったからです。それが、12段になって、どんな変化を示すのか、比較したいと思ったからでもあります。 驚くべきことに、50紙近い地方新聞のほとんどが、同じレイアウトのセオリーに拠っている、ということを発見しました。 ズバリ言うならば、チドリ型流し組みオンリーです。1、2の新聞が、矩形志向の紙面を作っていますが、朝日新聞ほどには徹底していませんでした。 |
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| 新聞に関する情報が得られるいくつかのサイト | ||
| 財団法人日本新聞教育文化財団 | ||
| 日本新聞博物館 | ||
| 新聞ライブラリー | ||
| (元毎日新聞記者)大橋建一和歌山市長ホームページ | ||
| NIE 新聞に教育を | ||
| 新聞情報社 | ||
| あかつき印刷 新聞編集の基礎知識 | ||
| ライン・ラボ 書籍や雑誌など新聞組版ではない世界 | ||
| 日本語の文字と組版を考える会 | ||
| 歴史の文字 記載・活字・活版 | ||
| 朝日が連発する大胆レイアウト | ||
| 夕刊にしても朝刊にしても、斬新なトップ記事のレイアウトが、週に1度は登場するのは、さすがの朝日です。 この手のレイアウトは、いつか試してやろう、と待ち構えていて、機会が訪れたとき、今だ、とばかりに実践するもののようです。そんなに難しいレイアウトではありませんが、寸秒を争うような新聞製作システムの中では、案外、実行できないものです。 |
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| これらのレイアウト例は、トップ記事の大胆な扱い、とか、しゃれたレイアウトとかの意味を持つだけではありません。上部全3段を通しでタタんだり(この例は、完全なハラキリではありませんが)、右3分の1を11段通しでタタんだりするのは、「ハラキリ」というタブー破りではありましたが、意外に、古くから行われるレイアウトでもありました。めったにお目にかかれませんが、「変則組」などと言って、それなりに認められてもいたのです。この例も、その延長で考えることもできますが、明らかに、「チドリ流し組みの変則組」とは、レイアウト手法そのものが異なるものです。 どのように異なるのでしょうか。 ここで、チドリ型流し組の特徴と、ブロック組(モジュール紙面とか矩形化紙面ともいう)の特徴をおさらいしておきましょう。 |
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| チドリ型流し組の特徴について | ||
| 2008.3.20 | 1、本文記事を段末やオブジェクトにぶつかった場合にで止めないで、下段に続けることを「流す」(=Flow)といいます。ブランケット版の一般新聞は、漢字かな混じり文を縦組みにしていまして、記事の「流し方」は、紙面右上を最上位として、紙面左下へ、次第に価値付け(プライオリティー)を下げていきます。段中の記事が写真や見出しなどの物(=オブジェクト)にぶつかると、1段下の右下へ落ちていく、という流れを原則にしています。 2、下段へ流す残った行を2段、3段、4段に「たたむ組」を多用します。このように、流し記事とたたみ記事を合わせた組を、「流したたみ」と呼びますが、これも、随所で使われます。 3、1と2で作られるレイアウトは、結果、1は「うなぎの寝床のような」長々しい流し組を生み、2は、「L型(または逆L型)」の流したたみになります。この流したたみは、新聞組版上、極めて便利な手法であるため、「記事を矩形の形に止める」ことを回避し、紙面のあちこちで行われます。本文記事を、このように「流す組み」「流したたむ組」を主流にするレイアウトを、ここではチドリ型流し組と呼びます。日本のほとんどの新聞がこのチドリ型流し組みで作られています。 4、複数本の見出しの並べ方をチドリとしています。 5、写真の大小、罫の細い太い、見出しなど白と黒…などの、「メリハリ」を大事にし、非対称を志向します。結果、紙面全体のレイアウトも「非対称化」し、「チドリ化」します。 6、レイアウト・組版の伝統的な禁じ手を守ります。ハラキリ、エントツなど、割付のタブーを犯さず、定石を堅持しています。 7、余白をとらず、「白い」部分をつぶしています。 思いつくままをざっと見ると、こんなところでしょうか。 |
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| 朝日新聞のブロック組レイアウト | ||
| 明らかに、新聞レイアウトの定石から解放される方向を見出しています。ここ2年間の紙面の変化はめざましいものがあり、レイアウト手法そのものを根源的に変えてしまったようです。 1、ズバリ、その手法とは、紙面の矩形分割であり、「左をたたんで右を流す」旧来の「縦分割」の手法とは一線を画します。紙面を分割し、分割した個々のスペースをできる限り矩形に近づけています。矩形にならない場合には、L型スペースも取り入れています。 2、この手法を実行するには、ハラキリ、エントツなど、従来禁じ手とされてきた新聞割付のセオリーを意識的に排しています。従来の禁じ手を守っていると、ブロック組は成り立ちません。 3、紙面右上のエネルギーが大きく、左下のエネルギーは小さいとする「価値付け」を批判的に再検討しているようです。トップ記事を右上におくことは変わりないようですが、左下スペースを果敢に攻めるレイアウトが近頃目立ちます。視線の自然な流れから言えば、紙面中央にトップ記事があってもおかしくはない、とでもいわんばかりに、紙面の中央四方への「同価値」「等価値」レイアウトを試みているような感じがあります。 4、見出しは、頭ぞろえか、尻ぞろえを多く使います。 こんなところでしょうか。 以上かいつまんでみましたが、これを実践することは、そうたやすいことではありません。しかし、ここ2年をかけて、ようやく定着した手法であることは、毎日それを読んできた読者はどこかで気付いています。「デザイン」とか「レイアウト」とかは、そんなものです。 |
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| 朝日「編集改革」の背景 | ||
| 2008.3.20 | 「創」(The Tsukuru)という月刊雑誌の2008年4月号が、「新聞社の徹底的研究」というタイトルで特集しています。「新聞三紙連合とメディア界再編の行方」と題した座談会1本のほか、朝日、読売、毎日、日経、産経の大手5社についての取材記事が計5本、「押し紙の実態」ドキュメント1本があります。朝日については、同誌編集長の篠田博史さん自らの稿で、「朝日新聞社の『改革』と出版分社化」があります。中から、紙面改革に関する部分をひろっておきます。 ―朝日新聞社は秋山社長の就任以来、「編集改革」を推進してきたが、最もドラスティックだったのは一昨年から昨年にかけて、政治部・社会部といった伝統的な部制を廃し、○○グループという分け方に変えてしまったことだ。(中略)このシステム変更に伴い、編集局内部の机の配置を変え、今は各グループの当番デスクが隣接配置になり、連携を強めた。 ―「(略)例えばグループに細分化したことで、デスクとその上のエディターというか、中間管理職が増えたわけですね。それによって東京編集局が肥大化した。(略)」(森さん)*森純一ゼネラルマネジャー ―竹内武内健二社長室長も続けてこう言った、「ただ新聞社の場合、編集の組織改革というのは最終的に紙面に反映されなければならないんです。読者に紙面がよくなったと言われるようにできるかどうか。それが一番大事なことでしょうね」 ―「(略) 段数を変えるというのは、最終的には編集面だけではなく広告面の問題にもなります。広告に影響しないなら各社独自にやればすむ話でしょうが、実際には新しいスタンダードを作ることになるので、新聞業界全体で取り組まざるをえないわけです。(略)」 ―「朝日新聞は昨年春に大幅に紙面を変えました。一面はこうあるべきだといった固定観念を廃して紙面を作ろうという趣旨で、最近は他紙と比べて一面に同じような記事が並ぶケースが減りました。(略)」 ここ1、2年の紙面改革の背景が、くっきりと見えました。「背景」はくっきりしてきたのですが、「レイアウト改革の実際」「デザイン内部からの発言」は、まだ、よく見えません。東盛太郎が存命していたらどのようなポジションにいて、どのような紙面づくりを提案しただろうか。社外のアートディレクターだから、力を発揮できなかっただろうか、などと、「創」特集を読みながら、感じ入っています。 |
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| 新聞の文字拡大への言及が、あちこちで読めます。 | ||
「ビュッフェ」と「幕の内弁当」の選択肢…というタイトルで、「あらたにす」にアップロードされた作家で元日本経済新聞論説主幹の水木楊さんの発言がためになります。★ |
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| デザイナーや地方新聞の現役記者の発言も面白いです。 ★デ ★見 |
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| 無読層に浸透している、と評価されるSANKEI EXPRESSのイメージ | ||
| 2008.3.21 | タブロイド版で横組み。これだけで、ブランケット版一般紙と比較する意味がないようですが、参考になる点はいくつもあります。 ざっと、見ても 1、見出しのつけ方が、本格派新聞と同格の上手さがあり、かつ、見出しの形や並べ方も、一般紙のごちゃごちゃした見苦しさがない。天見出し、地見出し、かぶせ見出し、割り見出しなど、新聞特有の見出しを一切使わないし、全てが正体である。 2、本文は、正体または長体の文字。扁平文字の「信仰」から解放されている。 3、写真の扱いが丁寧である。フォトジャーナリズムからも、一定の好感をもたれる採用および尊重した扱いである。 4、雑誌的ともいえるレイアウトは、ほとんどブロック編集の手法であり、矩形処理されたレイアウトが読みやすい。 5、カラーに抑制的であり、どぎつさがない。イエロージャーナリズムではないことを打ち出しており、「日刊ゲンダイ」や「夕刊フジ」とは一線を画している。 など。 ![]() ![]() |
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| 57年ぶりの改革ということ | ||
| 2008.3.25 | 57年前とは、1951年のことです。1951年とは、サンフランシスコ条約、日米安全保障条約が結ばれた年です。この年は、日本の新聞が、GHQのプレスコードから解放された年です。アメリカ軍の占領時代が、一応、終結したのです。日本は、「独立」を回復したのです。国際連合への加盟を果たす1956年には、国際社会からも認められることになっていきます。 この年に、朝日新聞などの全国紙や地方新聞の多くは、ブランケット版15段制、1段15字詰めの組版をはじめました。この年から、57年が経ちました。57年も続いていたことをやめるのです。12段にするのです。今年2008年の紙面改革は、15段組を12段組に変更する、という点で、まさしく「革命」です。 しかし、12段化するどの新聞も、@文字の拡大によって読みやすくしたことと、A情報量を確保したこと…の2点のことしか強調しません。「文字を大きくして読みやすくしたけれども、情報を減らしたわけではありません」と、喧伝するだけです。 文字を大きく 情報たっぷり 読みやすく 朝日新聞が、12段新紙面を宣伝するときも、こうなります。 15段から12段へ 57年ぶりの紙面革命 というコピーの影は薄い、と言わざるを得ません もっぱら、本文記事の文字サイズの拡大をもって、読みやすくしました、というメッセージを広告しているのです。どこの新聞も同じです。12段制にしない新聞もそうですし、一般紙だけでなく、スポーツ新聞、業界新聞など、あらゆる新聞は、文字を拡大することが、すなわち、読みやすい新聞であることを強調しています。 そりゃそうだけど、読みやすいというのは、それだけじゃないだろ、という感じを抱く人はいないのでしょうか。文字を拡大するだけでは、新聞は読みやすくはならないだろ、と思う人はいないのでしょうか。 |
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| 新聞社や印刷社の歴史 | ||
| 日刊スポーツ印刷社 日本経済新聞社 朝日新聞社の歩み |
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| 「12段化」で新聞労連・地方紙労組共闘会議が緊急アピール | ||
| 2008.3.26 | 新聞労連のホームページに、「新聞の拡大文字化を考える地方紙労組共闘会議ひらく」の見出しで、12段化への労働組合としての意見が掲載されています。 その中で、紙面制作に直接的に関わる問題点がいくつか指摘されていますから、ピックアップしておきます。 「記事量は17%減るのに『情報量は変わらない』と偽りの社告を打っている」 「横見出しが太くなりニュースの価値判断が変わる。縦見出しばかり使いそう」 「スポーツ組みはシステム上も限界」 なお、同労連調べでは、12段化する地方新聞は、3月18日現在、25社。15段のまま文字拡大する新聞が25社あるそうです。加盟単組にアンケートを実施した結果をまとめたものですが、労連非加盟を含めた56社の内訳は、12段化25社のうち、1段12字が12社、13字が10社、字数不明が3社。15段化25社のうち、1段10字が18社、11字が6社、字数不明が1社。様子見の新聞社が6社。15段社の多くは12段も視野に入れている――ということです。 |
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| 「紙面革命」の行方 | ||
| 2008.3.27 | 朝日新聞の「紙面革命」は、刻々、近づいています。ワクワクしますが、見所は、なんと言っても、「見出しまわり」です。 今度の紙面改革は、文字を大きくすることが15段では限界に達している、これ以上、扁平率を上げると読みづらくなるから1段の天地(=縦の長さ)を大きくする。だから12段にする、というものです。 拡大するのは、本文記事の文字サイズばかりではないのです。1段そのものが拡大するのです。1段は今15倍ですが、これが約20倍になるのです。このことによって、見出しや写真なども、大きな影響を受けます。 例えば、1段写真とは、天地が20倍になる、ということです。 例えば、1段横見出しの天地が20倍になる、ということです。 例えば、4段抜きとは、旧5段抜きの見出しのことです。 例えば、1段見出しの天地が20倍ある、ということです。 1段は、小さくはない。4段は大きい。 そんなかんじでしょうか。 例えば、1段の横見出しを、どのようにレイアウトするか、工夫と知恵の見せ所ということになります。ここにおいて、すでに、旧来のレイアウトセオリーは通用しなくなります。例えば、1段横見出しの同じスペースの中に、前文(リード)を絡ませる、とかのレイアウトが必要になったり、雑誌的な見出しレイアウトが行われたり……。デザインからの応援が要請されることも充分にあり得ます。 朝日は、どうするのでしょうか。 |
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| 産経新聞は、すでに12段。しかも、矩形=モジュール紙面でした | ||
| 2008.3.27 | 身近なところに、12段紙面はありました。しかも、矩形紙面でした。 ○横見出しは、1箇所に2本を置くのではなく、2箇所に分けてレイアウトしています。 ○右下のチドリ見出しは、「ハッポンジッポン」ではありません。 ○顔写真は、記事に組み込ませています。「13倍丸」の顔写真は12段化=1段が20倍の中で消えるのか、と注目していましたが、「組み込み」という道がありました。 ○右下隅の2段広告は、大きくて、迫力があります。 ![]() 産経新聞12段スタート! |
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| 新聞制作の現場、整理部・編集部の声 | ||
| 神戸新聞整理部 しんぶん赤旗整理部 神奈川新聞編集部ブログ 長崎新聞新聞ができるまで 山形新聞 沖縄タイムス文字拡大 |
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| 新聞へ警鐘を鳴らすIT系ジャーナリスト | ||
| 佐々木俊尚ブログ 池田信夫ブログ 情報格差?これから始まろうとしている本当の格差社会 |
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| 読みやすい紙面とは何か | ||
| 2008.3.28 | 「読みやすい紙面」とは何でしょうか。それを少し整理してみます。 1、読みやすい紙面は、読みやすい記事(文章)でつくられている 2、読みやすい紙面は、読みやすい文字でつくられている 3、読みやすい紙面は、読みやすい見出しでつくられている 4、読みやすい紙面は、読みやすい写真でつくられている 5、読みやすい紙面は、読みやすいレイアウト(デザイン)でつくられている 1は、突き詰めれば、新聞はジャーナリズムであるという地点に行き着きます。記事内容が不良であっては、なにをかいわんやなのです。 2は、文字拡大の方向で営々と行われてきましたが、その過程で、扁平文字への刷り込み・信仰が起こりました。新聞書体への揺るぎなき確信も、この流れの中でとらえられることが可能だと思います。 3は、見出しについてですが、見出しは「内容」と「形」の両面から、「読みやすい」を考える必要があります。見出しは、意味を持つ=Verbalであると同時に、視覚に訴える=Visualであります。 4は、写真にとって、12段化すなわち1段(天地)の拡大は進歩なのか。1段写真の多用にならないか、添え物的扱いが続けられるのか、などの課題が、新たに思い出されます。 5のレイアウト(デザイン)の問題。これこそ紙面革命に直結するテーマです。 紙面を形作るものは、記事(文章)、見出し、写真―の3要素です。1と2は記事、3は見出し、4は写真。この要素の整理・配置がレイアウト(デザイン)で、5はそのことを示しています。これを考えなくて、紙面革命はあり得ません。 以上のうちの2だけが強調される事態が、新聞の文字拡大化という恒例行事です。12段化は、この流れを変える可能性を秘めています。 読みやすい紙面とは何かについては、言い古されたことのようですが、トータルな視点やデザインの視点で何も言われていない、あるいは、言われても誰も(どこの新聞社も)きっかりと受け止めているようには見えません。受け止める仕組みが、拙速主義の新聞内部にできあがっていないのでしょう、きっと。 12段化が紙面革命であるためには、従来の整理セオリーの再検討・脱皮が求められてくるのは必然です。そのチャンスがきたのです。 チドリ型流し組の紙面を超える紙面の登場が待たれますが……。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その1 | ||
| 2008.4.1 | 12段になった朝日新聞の紙面を読んで感じたこと、考えたことをまとめてみました。 ○扁平率が緩和されて、ほっそりスマートになった本文記事は、「読みやすい」と言えるのでしょう。文字が大きくなったことよりも、「理不尽な平体」が「ロジカルな正体」に近づいたことに共感できます。 ○ニュース面には、中段罫があり、読み物面にはありません。中段罫の有無により、ニュース面と読み物面を区別しているのは、従来通りです。 ○ここでは、ニュース面のレイアウトに関しての分析を試みます。12段紙面がはじまった第1日・3月31日と第2日・4月1日の2日間の朝刊と夕刊の、あわせて4回発行された紙面についての即興的な分析です。 1、 すべての紙面は、矩形紙面を堅持しているか、もしくは志向しています。2006年以来の紙面改革の流れを維持しています。 2、 各面のトップは、縦見出しが多く、4段か3段です。4段以下であり、5段はありません。 3、 見出しは1行か2行であり、2行見出しは、一部をチドリとしていますが、下揃えのチドリのケースが多くなっています。上も下もチドリという不安定さを排しているかのようです。天見出し、地見出し、かぶせ見出し、割り見出しなどを控えめにし、すっきりさせています。 4、 ベタ黒白抜き文字、「ほりあげ」(黒字)のいづれにせよ、主見出しは、「凸版見出し」の形跡が残る扁平体が随所に見られます。 5、 ほりあげ見出しの文字サイズは6倍までで、最大10倍を特別扱いで使っています。全体に見出しサイズを控えめにしている感じがあります。10倍以上の見出しを使うのを特別の場合以外控えているようです。 6、 横見出しは、タタミ記事の中で使われています。つまり、横見出しを使う紙面は、必然的に矩形レイアウトになるのです。横見出しを1段で使うことは少なく、分散して2本、3本にする場合が多くなっています。本文記事や前文(リード)の字詰めや、写真の大きさ、絵解き(=写真説明)などで調整することになります。このために本文の字詰めが多様化しました。ざっと見ただけで、14字詰め、15字詰め、16字詰め、17字詰め、18字詰め、21字詰め、22字詰めがありました。文字詰めの多様化によって、6段と7段の間で二つ折りにならない紙面が、読み物面を含めて多く見られます。 7、 縦見出しは、1段、2段、3段、4段を、まんべんなく使っています。4段見出しが最大です。5段以上の見出しは、まだ、使われていません。 8、 制限されていた2段見出しが復活しました。また、1段見出しは3倍文字×5本や3倍文字×6本などが多く、かつての「倍半」(=1.5倍)の見出しを払拭しました。サイズの大きい見出しは迫力があります。「ベタ記事」を軽視はしていない感じがあり、読む気をそそられます。 9、 読み物面は、これまでも、新聞割り付けの禁じ手にとらわれないレイアウトを行ってきました。別刷りの「Be」と同じに、雑誌デザイン、エディトリアル・デザインの影響を受けた紙面作りが行われてきました。12段化によって、ニュース面も、デザイン化の傾向を生んでいます。これは、ニュース面、読み物面のレイアウト(セオリー)の差が小さくなっていることを意味しています。 10、 文字サイズを小さくしたり、行間を狭くしたりして、情報量を維持し、情報の価値付けを行っているのは、これまでと同じです。 *1倍は2.2352ミリ。15段の場合の1段は、15倍×2.2352ミリ=33.528ミリ。12段の場合は、1段が約41.91ミリ。各社、段間長に微小な差があり、一律ではありません。12段化とは、1段が約3.3センチから約4.2センチになったことと把握しておくとわかりやすいでしょう。15倍が18.75倍に大きくなった、と覚えるのは新聞業界の人ということになります。 |
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朝日新聞2008年3月31日朝刊。![]() |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その2 |
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| 12段になった朝日新聞の紙面を読んで感じたこと、考えたことをまとめてみました。2回目です。 縦見出しの最大を4段にして、旧5段見出しと同格に位置づけた、というあたりに、12段紙面レイアウトの出発点があるようです。 緊急重大ニュースの場合は別にして、通常時の紙面の価値基準を設けないと、各面および全ページにわたる統一感がなくなりますし、各面担当が自由勝手に紙面作りをしていては混乱します。基準は、編集・整理上も必要ですし、紙面制作(レイアウト)上でも、それがなければ色々と都合が悪いものです。 縦見出しの基準ができたとき、では、横見出しの標準をどうするか。縦4段見出しは、横見出しにすると、どれほどの大きさに相当するのか。1段を旧1段と同等には扱えないのです。 1段がこれまでの15倍から18.75倍になり、これまでよりも1センチ近くも大きくなって、横見出しをそのスペース拡大に合わせて大きくするわけにはいきません。そんなことをしたら、横見出しだけがバカでかくなって、紙面全体のバランスを失います。そこでどうするのかが注目されていました。 一つは、2行見出しにして、18.75倍のスペースを埋めてしまうものです。6倍か7倍ほどの文字なら、2行見出しにしてもうまく収まります。このレイアウトは、これから普通に登場することでしょう。しかし、1段分を丸々、見出しスペースとして使いたくない、それでは、スペースも、文字サイズも大きすぎる、と考えることもあります。 そこで、15段時代の1段、すなわち、1段15倍の感覚で、横見出しを作ることが考えられました。この場合、広くなった分(3.75倍、約1センチ)のスペースをどうするかは、思案のしどころです。 結果、文字詰めを変更しました。横見出しをレイアウトした記事は、本文記事の字詰めで調整したのです。余白として、空きスペースをそのまま残すという方法を、新聞は、普通とりません。 横見出しをレイアウトする場合は、そのスペースがまとまりをもった、「タタミ」か「囲み」でなければなりません。このため、横見出しのある記事は、矩形処理されます。この矩形の中であれば、レイアウトは自由です。基本の段組から離れて、色々なレイアウトが可能です。そこで、本文記事の文字詰めで調整する方法がとられたのです。 つまり、横見出しは、タタミというレイアウトを要請し、紙面全体が矩形化する契機になっている、ということが言えるのではないでしょうか。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その3 |
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| 3月31日の初回から、ほぼ10日が経ち、ようやく紙面は落ち着いてきた、と言えるでしょうか。断定的なことは言えない段階ですが、さまざまな試みの中に、傾向と言えることや、15段時代の名残や、予想できなかったことなどが起こっています。 4月5日朝刊第1面を詳しく見てみます。 1、第1面には、横見出しがありません。横見出しをどのように取るかで、その紙面のレイアウトが決まる、ということを強調し過ぎることはありません。この日の1面には、横見出しがなく、それだけで単調です。 1段見出しを含めて、縦見出しが5本、すべての見出しは「ほりあげ」です。バックパタンなども使っていません。 天声人語を除いて、5本の記事で埋めているということです。大体、夕刊もそうですが、いつも、朝日第1面は、4、5本で決めています。 2、トップが4段見出し、その他3本がサブ扱いで3段見出し、1段見出しが1です。 すべてが、2行見出しです。主と袖を、チドリにしていますが、天地ともにチドリ、天がチドリ(下揃え)、地がチドリ(上揃え)と形はさまざまです。地見出しも1あります。 じっくり見ると、トップと肩(=左上)の記事の見出しにそれぞれ、扁平体があります。「活字」にはなかった平体があるのです。これは、「凸版」の名残です。 名残と言えば、見出し文字の大きさには、倍の概念が残されているようです。Uと倍、ミルスとインチなど、新聞の基本単位は、やすやすと更新されません。 3、縦に2分割して矩形イメージをまもったものの、オーソドックスなレイアウトです。特に、感心するようなレイアウトではありません。 というより、気になるのは 4、「本文比率」が5割近くになっていることです。記事行数を計算すると、223行あります(「天声人語」を除く)。これが、編集スペースに占める割合です。編集スペースには、本文記事のほかに、写真や図表、見出し、罫、余白などがあります。編集スペースは、8段×58行ですから、トータル行数は464行となり、本文比率は48%になります。本文比率が大きいということは、ビジュアル比率が低いということです。 5、写真も2段×23行が1点のみ。図表も2点しかありません。3段×11行の地図と、2段×14行の表です。1段顔写真は、天地13.5倍×左右11.5倍という、微妙な大きさで、15段時代の習いを維持しています。 はっきり言って、とりえのない、つまらない紙面としか言えません。第1面は、やはり「顔」ですからねえ。12段にして、後退した感じです。これでは「57年ぶりの紙面革命」が泣きます! しかし、もう少し、見ていきましょう。 次に掲載したのは、57年前の紙面、1951年1月1日の朝刊です。 「朝日新聞に見る日本の歩み『安保体制下の国造りT』」(朝日新聞社編集発行) |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その4 | ||
| 2週間以上を経過しての感想を一言で言えば、「革命未だならず」というところでしょうか。どころか、だんだん、後退していくかのような不安さえ、抱かざるを得ません。もとより、ここで言っているのは、紙面内容のことではありません。ここでは、紙面レイアウトの革新について言及しているものです。「1951 年から数えて57年ぶりの紙面革命」と朝日新聞が宣伝している紙面改革のことです。 15段組を12段組にし、1段長を大きくしたことによって、本文文字の縦比率を大きくし、面積も大きくした……。 それが、紙面革命なのでしょうか。 15段を12段にしたことの「革命的な」意味は、文字拡大にあるのでしょうか。 「革命」が、単に文字拡大にあるだけではないことを期待していた者に、ここ2週間の紙面は、なんだ、こんなものか、という落胆をもたらします。「革命前の」、たとえば今年3月の紙面に頻繁に見られた「感じる紙面」の読みやすさはどこへ消えてしまったのか、という物足りなさがあります。 4月8日朝刊を、ざっと見ただけでも ○ 1面に横見出しがなく、3本の記事は、すべて縦見出しで、単調。本文比率が大きすぎて、読む気をそそられません。(*無論、文字量=情報量が、多くてよい、という読者があまた存在し、そういう読者に応える紙面づくりであることは理解できますが……。) ○ ワーッ、スゴイッ! とうならせるような生き生きとした紙面(レイアウト)が中面にも見当たりません。これが、あったんですよ、以前は……。(*記事内容が面白くないから、レイアウトも面白くない、ということは、あり得ます。写真1枚、魅力的なものがこの2週間にあったでしょうか) 以上の原因は、 完全矩形レイアウトの減少・後退。したがって、横見出しレイアウトの減少。したがって、流しタタミ処理の多用・復活などに、求められます。 扁平体見出しもまったくなくなりません。 写真の扱いも小ぶりになりました。 そのほかにもいくつかあるでしょうが、 要するに、「活版時代の尻尾」があちこちに見られるのです。1951年のレイアウトから、何が変わったというのでしょうか。何をもって、「紙面革命」というのでしょうか。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その5 | ||
| 文字の拡大という一点で言えば、朝日は読売に完敗です。読売の「大字」は、わーっ、でかい! と感嘆符のつく大きさを、誰しもが感じたに違いありませんが、朝日のそれは、「縦をこれまでより7%大きくしたので正体に近づいた」というものです。言われてみれば、大きくなったかなあ、という感じが、朝日の文字拡大です。「ズングリ」していたのが「ほっそり」したかなあ、という程度の変化です。 それにしても、大きくなった大きくなった、と言っているのは、本文記事の文字サイズの話です。 見出しの大きさは変わりません。見出しに使う文字のサイズは、「倍数」という活字時代のサイズを生かしています。このため、本文の文字が大きくなり、見出しの文字サイズは従来通りということになり、結果、相対的に、見出し文字は小さくなったかのような印象になります。 本文文字の拡大化に比例して、見出し文字を拡大化することはないのです。 同じように、見出しのスペースが拡大しても、見出し文字が拡大することにはなりません。横見出しをとるレイアウトをしても、見出し文字を拡大するわけではありません。 こうして、アンバランスな12段紙面が生まれています。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その6 | ||
| いったい、12段化によって、紙面に何が起こっているのでしょうか。それが、「革命」ではないことは明白です。 では、何が起こっているのでしょう。 一つは、レイアウトに小回りが利かなくなっている、ということです。 見出し回りを手がかりに、見てみましょう。 1段幅が大きくなったのですから、レイアウトの基本となるスペース(グリッド)が大きくなったわけです。グリッドによって、見出しや前文や写真や図表などの形やレイアウトが、制約を受けやすくなるのは必然です。簡単に言ってしまえば、グリッドのこの変化は、「碁盤の目からチェスの目」のような変化です。この変化にとまどっているのは、横見出しです。横見出しは、スペースが大きくなったのに、大きくなれないでいるのです。 もう一つは、レイアウトにメリハリがなくなり、大胆さが消えたことです。 縦見出しを、通常時、最大4段と縛ったため、レイアウト全体に元気がないのです。トップが4段(3段の場合も多くみかけます)で、その他が3段を何本か、ほかに、1段、2段が何本か、といった紙面構成では、単調にならないわけがありません。 15段組では、たとえば毎日新聞には、時折、6段見出しがあります。見出しのサイズを「控え目に」という方針であることは、「知性派の朝日」であるゆえ理解できますが、12段化によって、さらに「知性的な」おとなしい紙面になったようです。 さらに付け加えれば、「白さ」が目立ち、ますます「大衆離れの紙面」になっている、ということです。「天声人語」の上辺に写真などのオブジェクトがない場合など、読む前からくたびれてしまいます。 これらの変化の背景には、情報量の問題が存在します。文字拡大による情報量の減少に歯止めをかけなくてはならない、という課題が、レイアウトを萎縮させています。 情報量を減らしてはならない、という縛りは、朝日新聞に限らず、すべての新聞の至上命題でもあるようです。そろそろ、ここのところをラジカルに考え直す時期にきているのではないでしょうか。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その7 | ||
| 新聞紙面は個人で作るものではなく、集団により分業で作られるものですけれど、レイアウトには担当者やデスクの志向・趣味が色濃く反映されるものでもあります。 志向・趣味というより、「考え方」とか「セオリー」とかの、紙面・レイアウトに関するロジカルな「思想性」のようなものが反映するようです。 以前から、複数の(二つか三つの)レイアウト観が見て取れているのですが、この4月16、17日の第1面と、18、19日の第1面は、二つの対照的な「思想性」が現れています。 1、16、17日は、逆L字形や流しタタミを許容し、18、19日は、完全矩形です。 2、16、17日は、縦見出しだけですが、18、19日には、横見出しがあります。特に、18日は、トップを、「イラク空自 9条違反」の白抜き横見出しにしていて、ビッグニュースを強調しています。 横見出しと矩形レイアウトの相関性が明らかですし、横見出しには「重大性」のインパクトが漂います。 これは、レイアウターの趣味というより、「思想性」でありましょう。横見出しは、ブランケット版で縦組みの日本の一般新聞で、ニュース性が高く、重大なものに、使われることになっているのです。横見出しには、紙面が元気になる要素があるのです。 16、17日の紙面は、伝統的で、「新聞臭さ」が残ります。18、19日の紙面は、斬新で、読みやすい感じがあります。 レイアウトの、この二つの流れ=思想性は、戦っているように見えますが、互いに、認め合っているかのようでもあります。どちらかに軍配をあげるのに急である必要はないよ、とお互いは並走しているようです。 12段紙面は、実施前のレイアウトと同じような水位、同じような顔を取り戻したかのようです。「革命」と言えるような紙面は、いまだ現れていません。 |
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| 朝日新聞の12段紙面を読む―その8 | ||
| 朝日新聞の朝刊(4月20日日曜日から26日土曜日までの)1週間の第1面のレイアウトをざっと見てみます。 1、特筆できるのは、26日のトップが縦5段見出しでした。初めてです。 主見出し「偽装請負 雇用命じる」を白抜き5段にしました。 サブ見出し「労働実態 重視」にかぶせ見出し「松下PDPに」を加え、地見出しに「大阪高裁判決」としています。 この記事を重要とみなしたのでしょう。5段は、迫力があります。 2、7日間すべてが、縦見出しです。 うち、20日は、連載第1回をトップにしておりほりあげ見出しですが、ほかの6日間はすべて主見出しを白抜きにしています。 ニュースのトップは縦見出し、白抜きと統一したのでしょうか。朝刊だけのことでしょうか。 3、22、23、24日の3日間が、完全矩形レイアウト、20、21、25、26日の4日間が、L型混じり矩形レイアウトです。準矩形レイアウトと言ってもよいでしょう。この両者は、大きく見れば、矩形指向という点でほぼ同じ「思想」ですが、実は、相容れない、逆方向のレイアウト観によって支えられています。(ここでは、その分析に深入りしません) 全般的に、取り立てて、言うべきこともないレイアウトです。こんな感じでこのまま、落ち着いていくということなのでしょうか。 この1週間は、光市母子殺害事件の広島高裁判決というビッグニュースがありましたが、夕刊で白抜き横見出しで速報されました。 夕刊、朝刊を含めてのニュースの重要度を、どのようにレイアウトしてゆくのか、ニュースは生きているものでありますから、こまごまと決めるわけにもいかないのでしょう。 縦5段白抜き見出しと横1段白抜き見出しとの違いは、何を持って決めるのでしょうか。デスクや整理者の「思想性」が決めるのでしょうか。編集上層の指示があるのでしょうか。その場限りの判断なのでしょうか。 |
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