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続・茅の庭編

茅の庭を「携帯」で撮影したものです。かように季節の移ろいを楽しみ、自身の移ろいを生きているのです。


撮影・文  林  桂


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レンギョウ(2009・4・4)

 田舎の隣家のよく花のつくレンギョウの枝を貰ってさして作った株である。もう6,7年は経つだろう。ハナミズキの下なので、毎年思い切りよく枝を落とすが、めげずによく咲く。

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水仙(2009・3・31)

 ドウダンツツジの植え込みの根元に植え込んでいた松葉菊が殆ど根絶やしになった。ドウダンツツジが大きくなって、日当たりが悪くなったせいだろう。尤も、松葉菊は遁走したというべきで、植え込みのまわりに根をはり、そこで花を咲かせている。代わりに植えたのが水仙。矮性化された品種で、ご覧のように茎が短い。ドウダンツツジの下でも大丈夫なように考えたが、来年もう一度芽吹くかは不明。出てくるとよいのだが。

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花韮(2009・3・21)

 今年で三回目の花。2鉢の水仙の球根を植えた時に一緒に植えたもの。水仙と違って早くから葉が出ている。この葉のお陰で水仙の鉢に水やりをすることを忘れないでいられる。

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薔薇(2008・12・6)

 今年の薔薇はイマイチ。最初の花はよかったが、切り戻ししてからの花がよくなかった。ただ、最後の最後になって咲いた花が美しかった。赤い蕾から黄色い花が咲くという薔薇。鉢植えで3、4年目の株。冬の花には淵に紅が残っている。

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百合(2008・7・1)

 百合の当たり年である。これも新たに植えた記憶がないので、去年も咲いていたはずである。新聞の販売店からもらったような気もする。花の種類も今となっては分からない。なぜ、どれも例年になく大株の百合が咲いたのか。考えてみたら、妻と息子が日帰り温泉で無料持ち帰りの有機肥料を二袋持ち帰ったいたものを、適量も分からずに晩秋に施していたのだ。この影響しか考えられないのである。もちろん、再び手に入れる方法はない。残念だ。

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百合(2008・6・12)

 百合の当たり年である。佐渡百合よりも更に紅の濃い百合が咲いた。新たに植えた記憶はないので、以前い植えたもののはずである。購入したものか、どうかも記憶にない。去年も咲いていたはずだが、強い印象はない。大きく伸び、たくさんの花をつけて、その存在に改めて気が付いた次第。

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ブルースター(2008・5・31)

 4,5年前に、青の美しさに惹かれて妻が買い求めてきたものである。もっともその株は枯れてしまったが、その種がこぼれて生きている。写真は玄関脇に零れたもので、3、4年くらい経つ一番の古株。砂利と芝の厳しい環境に生きている。冬も茎は枯れずに残る。翌年芽吹いたところまで切り戻してやればいいだけである。大きな鞘の実をつけ大きな穂綿を飛ばす。庭に零れて芽吹く。もう一株は、桔梗の鉢に根付いて桔梗を絶やしてしまい、いつの間にかブルースターの鉢になってしまった。これも3年は経つ。強い植物なのである。難点は油虫が付きやすいこと。注意して見ていないといけない。

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佐渡百合(2008・5・26)

 昨夏の佐渡の家族旅行で買い求めた球根である。24日に開花を始めた。どの百合よりも早い開花である。佐渡は至る所で、この球根を売っていた。買い求めたのは農家の直販所で、まったく商売する気のなさそうな老人が一人で売っていた。前後で買ったのは私一人であった。しかし、見た範囲では、あちらこちらで売っていたどれよりも安かった。3球求めたが、どれも立派に咲いた。思ったより丈が高い。色も鮮やかだ。説明では、佐渡の農業試験場で開発された品種とのことだった。


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ジャーマンアイリス(2008・5・3)

 植え付けてから十年近く経つはず。紫と黄色の二株は、夏椿の根元を埋めて広がっている。しかし、それ以上には広がらない。お行儀のよい花である。丈が高くて花が大きいので、風の強い当地では立ち続けることが難しい。花期が思いの他短くてあっという間に季節が過ぎてしまうのが、難点。


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クレマチス(2008・4・30)

 購入した一年目は、2輪ほど咲いて茎が折れて終わった。二年目はそれでも4,5輪咲いたが、同じく茎が折れて終わった。ようやく花らしい花になったのは今年がはじめてである。20輪の上は咲いている。塀近く、薔薇の根元という恵まれない場所ながら、頑張ってくれているのだ。

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ガーベラ(2008・4・20)

 小輪咲きのガーベラ。ショッピングセンターで300円くらいの安値がついていたもの。二度ほど植え替えて、3、4年くらい育てている。ガーベラの管理が簡単だと知って、もう一鉢欲しくなったのだった。

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ガーベラ(2008・4・29)

 茅の庭10(2004・6)で紹介したガーベラの4年後の姿。丸7年育てていることになる。ご覧のように元気である。この鉢も植え替えなければならない大きさになっている。

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花水木(2008・4・20)

 我が家の庭の真ん中に植えている。最初に植えた木だから、十年は経つ。アメヒトに葉をやられたときは花が一つも咲かなかった年もある。ことしは、高枝ハサミを用意し、見つけると直ぐにつみ取ることを何度かした甲斐あって、見事に花芽がついた。してやったりの気分である。

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シャクナゲ(2008・4・20)

 5(2005・4・29)で紹介したシャクナゲの今年の姿である。七輪(?)の花をつけた。花が咲かないことが多かったので、思い切って枝を切り戻して二年目。今までで最も多い花をつけた。

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ボタン(2008・4・27)

 茅の庭5(2004・4・21)で紹介したボタンの四年後の姿である。今年は十輪の花をつけた。ピンクのボタンは生憎三年前くらいに枯れて、その鉢の主ははチューリップになっている。根元の芍薬も健在である。

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ライラック(2008・4・27)

 庭いじりをしない妻が、一度だけ鉢の寄せ植えをした。越してきたばかりのころだから、十年前くらいだろう。何と何を植え合わせたのか忘れてしまったが、一年の後、このライラックだけが勝者として生き残った。一、二度植え替えしたが、水をやり、思い出したときに肥料をやる程度である。樹高は50センチほど。鉢に入っているので、大きくならないように枝を落として管理している。

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ビオラ(2008・4・20)

 冬の鉢花をビオラと決めて何年か経つ。最初はゼラニウムを植えていた。バンジーの方が栽培が簡単だと気づきパンジーにした。そして、パンジーよりもビオラの方が簡単だと分かり、ビオラにして落ち着いた。5月くらいまでは楽しめる。3株の寄せ植えは4月ともなると、ご覧のようになる。ビオラのタネはこぼれて咲くこともある。今年は、百合の鉢に芽生えた。百合が迷惑そうに芽を出してきている。

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桜草(2008・4・20)

 市の子ども向けの講座・環境冒険隊に参加している息子が貰ってきたものである。今年で三度目の花である。最初の年には、あっという間に枯れてしまった。しかも、腐って解けるような終わり方である。株を駄目にしたものと思って息子を叱った。桜草の絶滅を危惧した運動の一環として配布されたものと聞いたからである。しかし、翌年ちゃんと芽吹いて少し大きな株になったのである。そして今年は、鉢から溢れるほどになった。植え替えが必要である。

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シンビジウム(2008・4・20)

 黄色の花が2鉢とこのピンクの花の鉢が窓辺にある。この花が一番の新人。3、4年目くらいである。妻が何かの記念でいただいてきたもの。新人だけに品種も新しいはず。やはり美しい。

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シンビジウム(2008・4・20)

 冬の間、机の前には3鉢のシンビジウムがある。ここに越して以来だから10年以上続いている。ご覧のようにディスプレイにかかるように花が咲いているのである。コンピュータ環境を考える人には信じられない状況だろう。古い株なので、品種も時代遅れの代物だろう。小生のような手抜き栽培者には、シンビジウムはありがた花である。涼しい家裏に置いて、思い出したように水をやり、肥料をやり、ときに芽欠きをするだけで、花をつけ続けている。それにしても、この鉢も何年も植え替えていないので、そろそろ限界。今年は植え替えが必要かもしてない。

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チューリップ(2006・4・15)

 チューリップの寄せ植えである。
 NHKの深夜放送で、アメリカの絵本作家である老女が美しい花の庭を造っている映像に偶然であった。世界一美しい庭と紹介されたその庭は確かに美しく見ほれた。年に一度ファンを招いて公開する他は、自分のために庭を作り、庭造りを生活にしているのである。その生き方も含めて美しかったのだと思う。
 それからしばらくして、ゴールデンタイムで再放送された。今度はビデオをセットして見た。やはり美しかった。老女はターシャ・デューダ。庭は彼女の好きな犬からコーギー・コテージと言った。しばらくすると、近くの本屋には彼女の本のコーナーができ、幾冊もの本が平積みされていた。どうも、知らなかったのは自分だけだったのかもしれない。
 ナショナルガーデンと言われる庭でも、彼女の花の好みはしっかりしている。チューリップも、好みの花の一つであった。一カ所に球根をまとめて植えるのが、彼女の流儀である。この鉢はさっそくそれをまねて植えたものである。尤も、雪の降る前に、研究を重ねて植える彼女とは大違いで、季節を過ぎて取り急ぎ植えたしろものである。それでも、植えたりない思いが残り、狭い庭の四カ所にも同様に植えた。こちらはさらに遅く植えたので、まだ殆どがつぼみである。球根は半額になっていた。廃棄される球根を救ったことには意味があるが、これから植えて花が咲くのかという時期の面目ないやっつけ仕事である。かくて、樹木の下はいよいよ狭くなって、足下に注意しないと歩けない状況を呈することとなったのである。


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バイカウツギ(2005・5・28)

 昨年一輪のみの開花だった株(当ページ1参照)が、今年は立派に復活した。たいしたものである。しかし、葉が縮れる枝がいくつかあって、病気になったかと心配してたら、ある日アブラムシを発見。よくよく見ると、薔薇や木槿につくのとは違う新手のアブラムシである。さっそく殺虫剤の散布をおこなったが、葉は元に戻らない。バイカウツギにアブラムシがついたのは初めてである。新たな心配の種が増えた。一難去ってまた一難である。

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シャクナゲ(2005・4・29)

 我が庭の一番の大木である花水木と夏椿、カリンの木に囲まれている。お陰で随分と樹形が悪くなった。日の当たる方に枝をはったためである。最初は隔年で花を持ったが、株が大きくなった最近は毎年咲く。今年は三つの大きな鞠ができた。花が終わった後の部分を切り取るのと、弱い枝を取り除く以外には何もしていない。それにしても、まわりの木々は大きくなるので、益々厳しい環境が待っている。素人植えで、苗の大きさで樹間を決めたための被害者のけなげな日々である。



タイツリソウ(2005・4・24)

 何故我が家に来たのか由来もすでに定かではない。4、5年は経っている。5年の長男が1年のときに、学校の宿題で絵を描いた記憶がある。鉢植えにして、ほとんどそれきりである。鉢替えをした記憶もない。それなのに、季節になると芽を出し、花を咲かせ、夏くらいには枯れて姿を消す。花の印象とは違って、自己完結型の自立した花である。思いついた時に水をやり、肥料をやる程度である。こういう植物でないと、我が家の庭では生きていけない。今年は株も大きくなったようで、例年になく立派である。




花水木(2005・4・23)

 長男が入学の記念に、学校からもらった苗である。丸四年経って初めて花が咲いた。白の水木であった。鉢植えにしたが、添え木をしないと立っていられないような状態だった。ところが2年ほどした葉の落ちた冬。添え木を止めておいた植木用の紐(芯に金属が入って、表面はビニールのもの)が幹に食い込んでしまってとれない状態になっていた。大きなこぶを作りながら、樹皮がその上を覆っていた。この幹がこのまま成長できるのかどうかあやしい。後悔の念が募った。その株が今年花を咲かせたのだ。



ドウダンツツジ(2005・4・16)

 今年のドウダンツツジは、今までで一番見事に咲いた。レンガブロックの中に4株植えて、丸く刈り込んでいる。これも花木センターから購入し、もう7,8年経つ。格安品で、1株150円くらいだったろうか。一度どこかに植えられていたものが、何かの都合で売りに出されたもので、いわば中古品である。株が大きくなっていたが、小さな苗株よりも安い物だった。この株は2年に一度咲くと決めているようで、隔年でしか花をつけない。今年は花の咲く年である。そして、いままででもっとも花をつけた。紅葉も美しいが、空っ風の上州の庭では、色づく前に、葉がだめになることが多い。そう言えば、今年の冬は例年になく美しい紅葉でもあった。ドウダンツツジの当たり年である。

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薔薇(2004・12・3)

 今年最後の薔薇の花である。ピンクの株にも最後の花が咲いている。ピンクの株には固い蕾も一つあるが、咲くのにはもう寒くなりすぎている。それでも、12月まで花が咲くのは初めてではなかろうか。今年は二度枝をおろした。その度によく咲いてくれた。もっともピンクの株の一番古い枝は、虫が入って夏に枯れてしまったのが、残念だった。

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水仙(2004・11・23撮影)

 水仙が年を越さずに、11月に咲いてしまった。これは最も日あたりが悪い場所の株だが、このように花を持っていた。日のあたりのよい垣根の方に回ってみたら、もう幾つも花を持っていた。記憶にない早さである。
 水仙も好きな花である。小さい頃、田舎に咲いていたのは八重咲きの決して美しいとは言えない株だった。小学校5年生くらいの頃切手集めに熱中したが、花シリーズ12枚が最も好きな切手だった。中でも1月の水仙が最も高価だったが、これは使用済みの少し破れがあるものがコレクションだった。これを、スタンプなしのきれいなものにするのが夢だった時期が長かった。その水仙のデザインが、この写真の種類のものであった。そして、まだ見ぬ種類のこの花もぜひ見てみたいと思うようになったのである。小さな庭も持つことができて、さっそく植えたのは言うまでもないことである。今や水仙としては、地味な種類になってしまったが、この花が好きなのである。



山茶花(2004・10・19撮影)

 生け垣、しかも花ものの垣根が好きだったので、山茶花の垣根は是非作りたいと思っていた。わずか十数メートルの形ばかりのものである。いかにも山茶花らしい赤い花はどうも・・と言ったら、植木屋が持ってきたのがこの花である。「曙」というらしい。蕾は強いピンク色で、花が咲くにしたがって白くなる。根付くまでは心配で随分世話したが、すっかり安定して油断した。昨年、虫に相当やられ、枝がすかすかになってしまった。冬、芝生と前後して瀬戸さんに竹垣を組んでもらい、株を整えた。そもそも、ぐらぐらして危なくなるまで、竹垣を七、八年も新調しないでいたのも問題である。瀬戸さんは、枝を詰めて今年の夏に芽吹かせれば大丈夫と言った後で、今年も虫に喰わせたらお仕舞いですよと一言。そんな訳で、久しぶりに手入れをして夏を越えた。花も咲くようになった。立派な山茶花の生け垣から見れば、枝すかすかの寂しい垣根だが、愛着の垣根である。



荒地野紺菊(2004・10・16日撮影)

 ヒメアレチノコンギクという名で購入したのだと思う。観光地で山野草といして売られると千二三百円するのを、花木センターで八百円くらいで買った。安いはずだが、十株くらい買ったので思い切った買い物だったことは間違いない。もう七、八年になる。山茶花の生け垣の根本に植えるためだ。長さ十一、二メートルくらいしかない生け垣である。一メートルに一株くらいの心あてで買ったのだろう。そう考えるといじましい買い方だが、今や株と株の間はすっかり埋まり、四方八方に根を伸ばしている。元々は野草である。強かったのである。一株八百円の有り難みも忘れるほどに雑草化している。ヒメは姫で、矮性の謂いだと聞いたが、背丈も思いの外伸びる。姫はご乱心なのである。数年前から、夏の早い時期に株の先を一度切り落として丈を詰めることにしている。切り落としてから、今年は例年にない夏の暑さで株が弱って心配した。しかし、何とか咲き始めた。雑草の強さである。

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朝顔(2004・9・11撮影)
 息子が1年のときに、学校で栽培した朝顔がもとなのだと思う。2年のときは種をとって家で栽培した。3年のときは、こぼれた種から出た芽をそのままにしておいたら、好き放題庭を暴れまくった。これではならじと、今年はせっせと出てくる芽を摘んでいたが、夏がゆき庭が寂しくなった心の隙をついて、とうとういくつかが花を結んだ。アジサイの株を制したのが、写真の花。こぼれた昨年の種は、時々まだ新芽を芝の中に出している。どうしてなかなか逞しい。



バイカウツギ(2004・7・28撮影)

 どこかでこの花を見かけた妻が欲しいというので、正体を梅花卯木と突き止め購入したが、如何せん狭い庭である。既に満員御礼の状況である。いたしかたなく鉢植えとした。なんどか植え替えて鉢を大きくしたが、所詮不似合いな場所である。何度となく枯れた。木が大きくなり始めると、バランスが壊れるらしいのだ。もう、終わりと思っていると、不思議に根本から新芽が出てくる。枯れやすいが粘り強い木らしい。今年がまさにその状態。かれた枝を落とし、株だけにしておいたら、芽吹いた。花芽を付けるようになったと思ったら、連日の猛暑で花芽のある部分が枯れてしまった。がっかりしていると枯れた部分から枝分かれして、新芽が幾つにも増えている。転んでもただでは起きない木らしい。しかし、ここに今年の花は付きそうもない。写真は唯一先が枯れずに残ったものから、花開いた。今年はこの花一個で終わるのだろうか。