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地球侵攻作戦 アジア極東地域 UC0079 3月下旬
MS05B ザク1(旧ザク)

「焼ける、焼ける、みんな焼けおちていく」

焼ける、焼ける、、、街が、人が、俺の足下で落ちていく

現在の外気温は、摂氏200度強、

熱風吹き荒ぶ、まさにここは灼熱地獄

 

蜘蛛の子を散らすように、モニター上を逃げまどう人影、

爆音も衝撃も、ここには穏やかにしか伝わってこない

勿論外気も完全にシャットアウト、まるで戦争ゲームだ

俺は今、この鋼鉄の巨人の腹の中で、深い安堵感の中、冷静にミッションをクリアしている

ザクは、その大きさとは裏腹に、なめらかに敵弾をかわし、しなやかに中を舞う

10時の方向の小規模武装集団、全てお見通し、

ロケット弾や機銃なんて、コイツにはまったく効きはしない

目測約5,000mに接近する連邦軍機影多数、

でもこの外気温だ、敵さんの熱源センサは効かないだろうな

こっちから腹狙ってやるよ

 

地球侵攻作戦、

ほんの数時間前、俺達は空からカプセルに載って降りてきた

敵の攻撃の心配なんかより、大気の摩擦と、落下するに従い、

ずっしりとくる強烈な地球の「G」のほうがよっぽど恐かった

でも俺は本当に街を、人を焼いてるんだろうか?

全てが小さく、遠くみえる、マジに実感がない、

目の前のモニタ、その向こうにある外部装甲を何度も開けて確認してみたくなるけど、

全てが真実だったとき、俺はどうなっちゃうんだ?

 

これが終わったら、まっすぐ家に帰りたいな、

でも今俺は、半端じゃなく遠くに来ている「筈」だ

 



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