ベタの飼い方

ウーディニウム病(胡椒病・コショウ病・サビ病・ベルベット病) )

ベタがかかり易い病気の一つ。
鞭毛虫の「ウーディニウム」(Oodinium sp) が寄生することで起こる。
原因、症状、感染、治療共に白点病に似ている。(白点病は繊毛虫イクチオフチリウス(Ichthyophthirius multifiliis)という同じ原生動物の仲間によるもの)。実際、ウーディニウム病と気づかずに白点病として治療される例も多いと思います。
ベタとアピストを同じ水槽で飼っていて、ベタだけウーディニウムが付いて、アピストには全く付かなかったと言う人もいるくらいなので「ベタがかかり易い病気」なのだと思います。(アピストがウーディニウム病にかからないというわけではないです。)

白色、茶色の点が体表一面につく。白点の付き具合は、胡椒病(コショウ病)→コショウを振りかけたイメージ。サビ病→サビがうっすら出てきたイメージ。ベルベット病→ベルベット生地の表面が毛羽立ったイメージ。
白点病の白点より小さいので初期段階では見つけにくく、、発見時には、水槽全体に蔓延している場合も。

ウーディニウム症は多種に寄生、感染する。進行は早い場合もあり、数日で全滅の可能性も。
エラに寄生すると呼吸ができず急死することも。呼吸数の増加が見られるようです。
寄生虫により体表が荒らされるので、二次感染にも注意する。
ヒレを振るわせ振り落とす、体を擦りつけるなどの動作が見られる場合も。

3cmくらいのベタ稚魚です。初期の段階だと思います。



背中、背びれ、尻びれに点がみられます。この稚魚は体長2cm位ですので、肉眼では本当に小さく見つけにくいです。ウーディニウム病にかかっているか、確認のために撮った写真です。本当の初期症状はカメラで撮って拡大で見ないとわからないレベルですね。

治療:
・白点病と同じく、寄生されている病魚のみを治療したのでは意味がありません。水槽内に生き残っているものも取り除く必要があります。2〜3週間、魚を取り出した状態で水槽をまわし続けていると、いなくなると言われていますがどうなのでしょうか。
塩水浴(浸透圧変化による寄生虫へのダメージ)。淡水魚は塩浴(0,5%)、海水魚は淡水浴
メチレンブルーも有効?(グリーンF系は塩化ナトリウム(塩)を含んでいるので、塩浴との同時使用は注意)
水温を30℃まで上げる。白点病と同じくウーディニウム病のライフサイクルを早めるようです。

予防:持ち込まない。 魚の導入時に塩浴、メチレンブルー浴などで検疫するのは効果的かもしれません。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
私の水槽のウーディニウム病闘病記録です。
  発症した水槽が水草メインの水槽なので、塩、メチレンブルーを投入できませんので、放置での治療を試みました。

検疫などせずベタ導入。稚魚10匹。導入してから少したって、一匹死亡したのですが、ウーディニウム病との関係は不明です。
導入後、30日ほどでウーディニウム病発覚!良く見ると、全ての稚魚に点々がありました。
発覚の翌日0.5%の塩水浴。稚魚を水槽から出す時、灯油ポンプをうまく使うと吸出せます。赤いシュポシュポする部分をうまく使います。2回に分け徐々に塩分0.5%にしました。
発覚から2日後、みるみるウーディニウムは消えていきます。エサは通常の3分の1くらいに。
4日目、すでにウーディニウムは見られません。ベタの調子も非常に良いので、換水の水をウーディニウム症が発症したメイン水槽からとることにしました。ウーディニウムが直接の原因で死んだと思われる固体は未だゼロなので、水道水での換水で調子を崩すのを避けたいという理由もあります。塩は足さず2分の1換水。この状態で症状が治まれば、塩浴はウーディニウムが見えなくなるまで、ウーディニウムが残っている発症したメイン水槽は4日放置、の処置で直ったことになります。
5日目、メイン水槽の水で塩は足さず2分の1換水
6日目、メイン水槽の水で塩は足さず全換水
7日目、塩が完全になくなったので4分の3換水(メイン水槽の水)
8日目、 4分の3換水(メイン水槽の水)
13日目、 4分の3換水(メイン水槽の水) 4日間の処置だけでなおってしまったのかな、と思い、魚を発症した水槽に戻す。
17日目、 ウーディニウム病再発!少し見ないうちに一気に全ての個体に広がる。 塩水浴再開。1日目と同じ
23日目(再発から6日目)、ウーディニウムが全く見られなくなる。半換水(今度は新しく作った水です(水道水)。以後の換水も全て新しく作った水です。)、0,5パーセント維持。エサを極少量にし、水変えを減らす。
28日目(11日目)3分の1換水、0,5パーセント維持。
42日目(25日目) 半換水。ろ過装置がないのに14日も水変えしていませんね、反省です。痩せてこない程度までエサを少なくし、2日に一回極少量のエサです。
53日目(36日目)本水槽に戻す。以後、二ヶ月たちますが、ウーディニウムの発症は見られません。ウーディニウム病で死んだと思われる固体はゼロのままです。早期発見、早期治療は有効のようです。

塩水浴25日間、発症した水槽は36日間放置で、リセットなしで半年経ちますが今のところ収まっています。今後どうなるでしょう・・・。
塩水浴25日間というは一般的な熱帯魚では難しいかもしれません。うちで発症したのはベタ・マハチャイ(汽水域に生息するものもいると言われる)だったので大丈夫だったのかもしれません。

追記・・・その後再発はありませんが、水質が悪化すれば再発するかもしれません。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

ウーディニウム:

原生動物(Protozoaプロトゾア)の鞭毛虫。(ミドリムシなども鞭毛虫です)
動物性鞭毛虫に分類されている文献があったり、植物性鞭毛虫と明記されていたりと、よくわかりません。
生態のサイクルは、遊泳体が魚体に鞭毛によって一時的に付着、糸足を出し組織内に侵入、変形。寄生部位は、出血、壊死。寄生した後、魚から離れ、被嚢体(シスト)を経て256個の遊泳体に増殖。
海水性のAmyloodinium ocellatumは25℃で繁殖が盛んになるようです。
海水性と淡水性のものがいるので、わけて考えなければならないでしょうが、治療法は似たものになると思います。
Oodinium limneticum 淡水
Oodinium ocellatum 海水
Oodinium pillularis 淡水
Oodinium poucheti
Oodinium vastotor 淡水

水族館などでのウーディニウム病の被害は大変なようですが、自然界、養殖環境などの開放空間では目立った被害はないようです。海水の事例でしょうか。

海外のウィキペディアにウーディニウム病の記事があります。 →ウーディニウム病
「海水魚と淡水魚を糧に生きている」とあり、海水性、淡水性と分けられていないようです。感染の様子の写真はベタのように見えますね。
記事の内容は・・・、
・「魚体の皮膚を食べている間、固い殻を形成し、外の環境から身を守る」 殻を形成するんですね!
・「シストは底に沈む」  白点病と同じですね。シストというのは大抵沈むものなのでしょうか。
・「遊走子( 仔虫 )は48時間以内に寄生する先を見つけなければ死ぬ」  
     魚のいない、からの水槽を二〜三週間程回しているといなくなる、と言われますが、水槽内のウーディニウムが休眠などせずに二週間で全て遊走子になるならばつじつまが合いますね。
・「硫酸銅で治療が可能。泳いでいる遊走子は特に銅に弱い」
・「30度にするとシストから遊走子を放出するのが早くなる」


P・R
「のれんを巡る 京都の老舗暖簾」
のご紹介
http://jyugo.info/