ベタの飼い方

ニトロモナス ニトロスピラ

このバクテリア(細菌)がいないと、魚はアンモニア中毒で死んでしまいます。

人間の尿と同様に、熱帯魚もアンモニアを排出します。魚の場合は主にエラからの排出です。
糞も分解されるとアンモニアを放出します。

水槽導入時直後に体調をくずのは水質急変(PHショックなど)だと思いますが、それ以降の1週間〜2週間くらいの間に体調を崩すのはアンモニア中毒かもしれません。
アンモニアが血中のヘモグロビンと結合してしまい、酸素を運べなくなります。酸欠状態です。人間のアンモニア中毒と同じだと思います。

魚が苦しそうに水面をつんつんしている→ 酸素が少ない→エアレーションを強くしようというのが一般的ですが、新しく設置した水槽で2週間たっていない場合は、このアンモニア中毒も疑って見てください。



昔はニトロバクター、ニトロモナスという名前でしたが、最近の研究では、ニトロバクターは水槽内などの水環境では見られず、土壌で生活する細菌だということが明らかなようです。テトラ社の製品などの表記も、ニトロバクターからニトロスピラに変わってきています。

ニトロモナス  ニトロスピラの主な働き

●魚から排泄されるアンモニア(有毒)
 ↓ ニトロモナスが分解
●亜硝酸(有毒)
 ↓ニトロスピラが分解
●硝酸(ほぼ毒性なし)


ニトロモナス属
バクテリア(細菌)で好気性独立栄養細菌に分類される。1日一回ほど分裂するようです。
この属には9種ほどいるようで、アンモニア濃度により優勢となる種が変わるようですが、水槽内は低濃度なので、ニトロモナス・マリーナという種のようです。
好気性は字の表す通り、空気を好む→酸素を好むという意味、反対に酸素があると不都合な細菌は嫌気性細菌。
もっと詳しく見ると、好気性細菌は、生存するために酸素が「必ず必要」なグループ( 偏性好気性細菌 )と、酸素があれば有効に利用するが、なければなしで他の方法でエネルギーを得ることができるので死ぬことはない、というグループ(通性好気性 (通性嫌気性も同義))に分けられるようです。ニトロモナス属は通性ですので、酸素なしでも生存できるようです。ちなみにニトロスピラは偏性好気性細菌です。
独立栄養は必要な炭素を無機化合物の二酸化炭素(Co2)などからとるという意味。他の生物が作り出した有機化合物(栄養)がなくても生きていける(独立)ということです。反対は従属栄養細菌。

ニトロスピラ属
こちらも好気性独立栄養細菌です。厳密には偏性好気性。1日半で分裂。


硝酸は安定した物質なので、水槽内には分解の最終段階である硝酸が溜まります。硝酸は溜まっていくと酸性に傾きます。「長期飼育すると水が酸性になる」と言われるのはこのためです。
「水換え」とは硝酸を薄める作業ですね。

脱膣菌と呼ばれる硝酸を窒素に分解する菌もいますが、菌に必要な嫌気的な環境を維持することが難しく、水槽内では現実的ではないようです。
硫化水素の発生など、リスクの方が何倍も大きいです。
安全な脱膣装置が手軽に実現できるなら大手熱帯魚用品メーカーは販売しているはずです。海水魚などではあるようですね。

硝酸を減らす方法はないか、ありました植物です(植物性プランクトンやコケ、藻類も)。植物は硝酸を吸収します。分解前のアンモニアも吸収できます(種によります。全く吸収しないものもあるかもしれません。)そして成長します。
窒素周辺の言葉で言い換えると、窒素化合物(硝酸を含む)を光エネルギーを利用し、高レベルな窒素化合物(タンパク質)などへ合成する、ということです。光合成ですね。ですので植物は生態系の中では「生産者」と呼ばれます。自然界で高レベルな窒素化合物を合成する方法は光合成がほとんどのようです。(ごく一部光合成ではない合成があるようです)


細菌、菌、微生物、プランクトン  
「水槽内の微生物」とひとくくりに呼ばれる場合はニトロモナス、ニトロスピナもふくまれるのでしょう。 微生物という言葉は「大きさが非常に小さい生物」というなんでもありの言葉ですね。プランクトン(水に漂う微生物)という場合には細菌類は入らないでしょうか。分類の言葉は定義と実際の使われ方が違ったりするので、分類は深く考えないほうがいいですね。

生態系のサイクルの中で、ニトロスピラ、ニトロモナスは窒素循環の大事な役目を担っています。硝化細菌という呼ばれ方が一般的です。


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P・R
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