相続のお勉強

親族と戸籍

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知っているようで知らない親族の範囲と戸籍について

親族の範囲とは?

民法では親族の範囲を定めています。

相続に関する法律にも親族や親等に関する用語はよく記述されており、また実生活においてもよく耳にする内容だと思いますので、この機会に知っておいてもよいかもしれません。

まず、身近なものだと預貯金です。
とりあえず故人の銀行口座からお金を引き出そうと、家族が銀行窓口に「名義人が亡くなったのでお金を引き出しにきました」と言って、通帳や印鑑などを持参しても通常応じてもらえません。

【民法第725条】[親族の範囲]下記に掲げる者は、これを親族とする。
1、6親等内の血族
2、配偶者
3、3親等内の姻族

※「血族」とは血縁のつながっている者で養子も含まれる。
※「姻族」とは配偶者との婚姻関係により発生する親族
※「配偶者」は血族・姻族でもなく、親等もない。
※「直系」は一方が他方の子孫にあたる関係。
※「傍系」は共通の始祖から枝分かれした関係。
※「尊属」は本人の世代より上の者
※「卑属」は本人の世代より下の者。
※ 兄弟姉妹・いとこ等は「尊属」「卑属」のどちらでもない 。

曾祖父母以上の尊属は、図のスペースの都合上まとめておりますが、それぞれ枝葉が分かれ直系・傍系があるものとお考えください。

配偶者(妻)から続いている「妻の子」は連れ子さんで、本人と養子縁組していないと考えてください。養子縁組すると実子と同様に1親等の直系血族になります。

親等の数え方は親族間の世数を数える。傍系親族はその一人またはその配偶者から同一始祖にさかのぼり、その始祖から他の一人にくだるまでの世数による(民法第726条1項、2項)。

どのような書類が相続を証明するのか?

具体的には亡くなられた方(被相続人)の【生まれてから死亡するまで】の戸籍とその家族等(相続人)の戸籍です。

亡くなられた方の戸籍は、生殖能力がないと判断される10歳ぐらいからの戸籍でもよいとされていますが、出生からのものの方がよいでしょう。

通常、生まれると親の戸籍に入ります。その後、引越し時に転籍したり、結婚して新戸籍になったり、または法改正で戸籍が改製されたりと戸籍の変遷があると思いますが、それら「すべて」が必要になります。

〇 戸籍(簿)謄本(こせきとうほん)
戸籍の内容を全部写したもの。戸籍の全部事項証明書とも言います。

〇 戸籍(簿)抄本(こせきしょうほん)
戸籍の一部(一人分)の内容を写したもの。戸籍の個人事項証明書とも言います。

〇 除籍(簿)謄本・抄本(じょせきとうほん・しょうほん)
死亡や結婚などの理由により除かれた戸籍の全部を写したもの。一部分であれば抄本。除籍全部(個人)事項証明書とも言います。(イメージとしては戸籍簿の抜け殻)

〇 改製原戸籍(かいせいげんこせき)
法律の改正やコンピュータ化によって書き換えられた元の古い戸籍。実務上は「はらこせき」と呼んだりします。

〇 戸籍の附票(こせきのふひょう)
住所(住民票)の移動が記録されているもの。住民票の場合は除票になってから5年ぐらいしか保存されないので、古い権利書などの住所と一致させるためには戸籍の附票を利用します。

〇 戸籍の附票の除票(こせきのふひょうのじょひょう)
除籍された戸籍の附票。やはり除票になると5年ぐらいしか保存されません。

上記の書類により相続人を確認することができますが、現行の戸籍制度(昭和28年制定)以前にさかのぼらなければいけない場合もあります。
※旧民法:家督相続があり戸主(家)を中心としたもの

その他、相続を証明するものには、戸籍以外に以下のようなものも必要になることがあります。
「どのような財産がどれくらいあるのか?」…財産目録
「誰がどの財産を引き継ぐのか?」…遺産分割協議書
「誰が誰にどの財産をどのくらい割合で引き継がせるのか?」…遺言書