相続のお勉強

遺言書の種類

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思い描いた相続を実現させるために…

遺言の方式

基本的に相続財産をどのように分けるかは相続人の間で自由に決めることができます。しかし、相続で優先されるべきは相続財産を残す被相続人の意思です。

「妻(夫)にすべて財産を残したい」
「お墓やご先祖様のお祀りをきちんとしてもらいたい」
「どうしてもこの家やお店は誰々家族に住んでもらいたい」
「世話になった息子の嫁など、世話をしてくれた人にも財産をゆずりたい」
「婚姻届を出していない妻(内縁の妻)にも財産を残したい」
「自分の死後に内縁の妻との間に生まれた我が子を認知したい」
「素行の悪いわが子に財産を残したくない」

このような希望を、自分が亡くなったあとに実現させるための方法が遺言制度です。
この遺言の方式には主に以下の3つのものがあります。

自筆証書遺言

自筆によって決められたルール(本人の署名・押印、正確な作成日付など)さえ守れば気軽に作成でき、費用もほとんど掛かりません。
しかし、パソコンで作成したり、大きな間違いがあったりすれば無効になります。
また、遺言書を書いた後に紛失したり、変造されるという事態も考えられます。

遺言者の死後、遺言書を家庭裁判所に持参し、相続人や代理人立会いのもとで開封し、検認を受けなければいけません。※
ちなみに、遺言書を見つけて勝手に開封すると5万円以下の過料が科せられます。

なお、検認を受けて開封しても、人名や財産、その割合について間違いがあったり、不明慮で特定できない場合など、それが有効なものであるかどうかはわかりません。
なので、検認後、相続人から遺言書の真贋を問われ、無効を出張されるなど争いになる可能性もあります。

※検認とは
遺言の変造偽造の有無、その防止の為に家庭裁判所が遺言書の存在を認定する証拠保全手続きの一種です。遺言内容が有効か無効かを判断するものではありません。

公正証書遺言

遺言者が証人2人と立会いのもとで公証人役場の公証人に口述し、筆記してもらった後に全員が署名、押印することにより作成されます(※実務上は少し異なります)。
その原本は公証人役場に20年間保管されます。

もし、病床にあり公証人役場に出向くことができない場合、費用は掛かりますが、公証人に出張してもらうことも可能です。

公証人役場での手続きが必要となり、費用(手数料)も発生しますが、自筆証書遺言や秘密証書遺言のように検認手続きは不要です。

やはり、公証人を経て公文書的な扱いになりますので、きっちりとした遺言を残すことができるもっとも良い方法かもしれません。なお、公証人は裁判官などの実務経験者です。

秘密証書遺言

自分で作成した(パソコンや代筆でもOK)遺言に署名、押印したのち、自分で封入後に封印し、封書に本人、公証人と証人2人の署名、押印をすることによりその遺言の存在を公証人に証明してもらう方法です。

遺言の内容を誰にも知られず、自分の死後に遺言の存在を証明できますが、やはり自筆証書遺言と同様に内容に問題があったり、紛失の恐れもあるでしょう。また、公証人手数料も必要です。

遺言書の開封は、家庭裁判所での検認手続きが必要になります。

遺言書の注意点

同じ内容の遺言書が2通以上ある場合は、作成日付の新しいものが効力をもちます。

まったく別の記載内容の遺言が複数ある場合、作成日付の新旧が有効無効を決めるわけではありませんが、混乱をさける為に、遺言者は撤回・取り消しをして、ひとつの遺言書にまとめる方が良いと思います。

テープレコーダーやビデオカメラで遺言を残すような場合、相続人の心情に影響を与えるという点では後のトラブル防止として役立つかもしれませんが、法的に有効な遺言書に代わるものではありません。

遺言書は、故人の意思を尊重する上で法的に非常に重要な書類です。
その内容の良否により、良くも悪くも相続人に大きな影響を及ぼしますので、遺言者はその内容を充分に検討し、不備の無いようなものを作成にすることが大切です。