木工作の豆知識


木の構造
○板材の種類
 柾目…樹心に向けて板を取ったもので、木目が平行に真っ直ぐ通った上質の板。比較的反りや割れが少ない。
 板目…樹心に平行に製材した板で、平面に独特の板目模様がある。
○反り
 板は樹の表面に近いほど成長が活発なので、水分の蒸発も激しく乾燥して外(木表)に向けてそる性質を持っている。反った場合は反って凹んだ側に水分を含ませると直すことができる。
○割れ…丸太の場合は乾燥すると樹心に向けてひび割れが起こる。したがって丸太のまま木材を使う場合はあらかじめ木材に縦に切り込みを入れてひび割れを防ぐ。これを背割りという。

造形材料として使われる木材とその特徴  
種別 材料名 性質と特徴 産出地
針葉樹材 まつ(松) 粘りがあって硬く、樹脂が多く狂いやすい。比較的安価 日本全土
すぎ(杉) 軽くて柔らかい。年輪と年輪との間の硬軟の差が大きいので彫刻には向かない。 北海道を除く日本全土
ひのき
(檜)
松に比べて軽く柔らかである。水に強く香りやつやもよい。高級建築や家具に用いられる 福島より以南地方
つが   (栂) 木目が細かくつやもあり工作しやすい。現在ではカナダや米国産のものが多くでまわっている 中部より以南地方
広葉樹材 ほお   (朴) 青灰色で桂と同様に木彫りが容易にできる。桂より硬い 北海道 東北地方
かつら
(桂)
赤みを帯びたきめの細かい材質で彫刻に向いている。多少割れやすいのが欠点 北海道 山形 岩手
しな(科) 白くて柔らかくきめが細かい。合板に多く使われ、しなベニヤとして売られている 北海道
なら
くぬぎ
けやき
堅木といわれる材で、児童には作業しにくい。木目が美しい。 日本全土
輸入材 ラワン 南方産の広葉樹で、高さが40mにもなる大木から製材されるので、材質も割合均質である。成長が速いので年輪ははっきりしない。白ラワンと赤ラワンがあり、赤みを帯びたものにはチークほどの堅いものもある。 フィリピン
ボルネオ
ベイスギ
ベイマツ
ベイツガ
大木なので節がなく木目の通ったものが多い。日本のものに比べて多少柔らかく加工も容易なので利用度も高い。 カナダ
アメリカ
チーク
マホガニー
堅木の輸入材で高級な家具や工芸品の材料として使われている。色や光沢が美しく独特の木理(もく)があり、珍重されている。 チークはタイ
マホガニーは西インド

木工用具

◆切る
◎のこぎり
@両刃のこ 最も一般に使われているのこで、縦びきと横びきの両方の刃がついている。
縦びきは木目と平行方向に切るときに使い、それ以外は横びきを使う
A胴付きのこ 片刃で背金がついていて、横びき刃が細かい。細木kなどには使いよい。
Bまわしびきのこ 厚い刃で先にくほど細くなっている。厚い板をくりぬいたり大きな合板を曲線に切ったりするのには便利。
Cあぜびきのこ 板を端からでなく途中からひいたり、敷居や鴨居を作るときに溝の両側を切り込んだりできるのが特徴である。
D折りたたみのこ 横びき用のもので、枝などを切るときに使う
E竹びきのこ 金切りのこと同様に、つるが上につき、刃の間隔が細かい
◎のこぎりの使い方
○ひきはじめ
・親指をそろえてかるくひき溝をつくり、のこぎりがずれないようになるまでひく
・のこぎりは水平に近く角度を浅くする
○とちゅう
・のこ身全体を使ってあわてずひく
・のこ身の真上に顔がくる位置で安定した姿勢をとり、右手は後ろ、左手は前に軽く添えてひく
・万力やクランプで材料を固定して切ると、材料が動かないので切りやすい
○ひきおわり
・板の重みで割れないように反対に角度を下げて(手前を下げる)こきざみにひく
・友だちに持ってもらって切る
◎電動糸のこ
・正しく糸のこの刃をとりつける
・板を軽くおさえ、刃の動く速度に合わせて押す
・急なカーブはあわてず押す速度をゆるめて方向を変える
・板が厚い場合は速度をゆるめる
・切り抜くときは、錐で穴を開け、刃を通してから取り付けてひく
○刃の取り付け方
・刃は下向きで手前に向けて取り付ける
・はじめに刃を差し込み、下ねじをとめる
・つぎに上のノブを押しながら上ねじをしめる
・そして刃の貼り具合を確かめる

◆穴を開ける
◎きりの種類と用途
@四つ目ぎり 刃の断面が正方形。小さな穴や釘のさそい穴を開ける
A三つ目ぎり 刃の断面が正三角形。太さの同じ大きい穴を開ける
Bねずみ歯ぎり 刃先が三つに割れた形。大きい穴や竹などに穴を開ける
Cつぼぎり 刃の断面が半円形。大きい穴を開ける
Dハンドドリル ドリルの太さをとりかえて使う
E電動ドリル たくさんの穴を開ける場合などに便利。教師用

◎穴の開け方
・材料が回転しないように、作業板に当てたり、クランプや万力で固定したりしてから開け
・台の上で穴を開ける場合は、下に不要な板などを敷いて行う。
・きりは、きりが曲がらないように垂直にもみ、戻す場合も軽くもみながら持ち上げる

◆釘をうつ
◎金槌

・金槌は打つ釘の長さに応じた大きさのものを使う
・板の端にくつ場合は、四つ目ぎりでさそい穴を開けてから打つ
・打ち始めは平らな面で打ち、打ち終わりには反対側の木ごろしといわれる丸みのある面で打つ
・釘の長さは打ちつける板の厚みの約2.5〜3.5倍が効果的である

◎くぎ抜き
・くぎ抜きには「かじや」「くぎ抜き」「えんま」のどがある
・釘を抜く場合は、てこの原理を応用して端を持って抜く
・釘が長い場合や板を傷つけてはいけない場合は、「当て木」そして行う

◆やすり
◎木工やすり

・やすり目には粗目、中目、細目がある。必要に応じて使い分ける
・甲丸・平などの形状がある。削る場所に合わせて使用する
・万力やクランプで材料をしっかりとめてから削る
◎紙やすり
・細かい部分を磨く場合は、四つ折りにして厚くしてかける
・広い部分を磨く場合は、木片に巻いて使ったり、やすりを広げて材料を動かしたりして磨く
・紙やすりの種類は30番(♯)から500番(♯)ぐらいまである。番手数の小さいものが粒子が粗く、数が大きくなるほど細かい粒子になる
・一般的には100〜150位のものが木地磨きに使われ、220〜240位のものが仕上げ磨きに使われる